# Loop Engineering — エージェントループを設計するという考え方 [[Sai Rahul]](@sairahul1)による X(Twitter) スレッド記事。2026-06-23 公開。 > [!key-insight] 核心命題 > [[Peter Steinberger]](OpenClaw 作成者・OpenAI):「エージェントにプロンプトを送るのをやめろ。エージェントにプロンプトを送るループを設計せよ。」 > [[Boris Cherny]](Claude Code ヘッド・Anthropic):「もう Claude にプロンプトを直接送っていない。Claude にプロンプトを送り、何をすべきかを判断するループが走っている。私の仕事はループを書くことだ。」 ## なぜほとんどの人はループを作らないか コスト問題。トークン消費が激しい。 | ループの規模 | トークン消費 | |---|---| | シングルエージェント(中規模タスク) | 50K〜200K | | フリートループ(オーケストレータ + スペシャリスト × 3) | 500K〜2M | | スケジュール実行ループ(毎朝) | 数百万/週 | **解決策**:[[DeepSeek-V4]]・[[Kimi K2]]・MiniMax など中国系 LLM の低価格モデル。$20 で 17 億トークン(DeepSeek 換算)。[[DeepSeek-V4]] の特徴:1M コンテキストウィンドウ・384K 最大出力・Flash/Pro モデル・最大 2500 並行リクエスト(Flash)。 ループには**メモリ**が必要なため 1M コンテキストが重要。過去の実行・現在のエラー・アーキテクチャドキュメント・テスト結果・コードベースのコンテキストを同時に保持しなければならない。 ## 5 段階ループ [[ループエンジニアリング]]では、あらゆるループが同じ 5 段階を経る: ``` DISCOVER → PLAN → EXECUTE → VERIFY → ITERATE ``` 検証を通過したらシップ。失敗したら再ループ。 ## 2 つのスケール **シングルエージェントループ**:1 つのエージェントがサイクル全体を自己完結で回す。集中したタスク・単純な目標・限定スコープに適する。 **フリートループ**: - オーケストレータがゴールを保持し分解 - スペシャリストが各ステップを担当 - サブエージェントが細粒度の作業を実行 - 評価ゲートがスラッジ(粗悪アウトプット)を排除 ## 2 つのループ種別 **オープンループ**:探索的。エージェントに広い行動空間を与える。強力だが高コスト。無制限 API 予算なしには非現実的。 **クローズドループ**:人間がエンドツーエンドの経路を事前設計。明確なゴール・定義済みステップ・各ステップの評価・停止条件。低コストで信頼性が高い。**現時点では実用的なのはこちら**。 > 品質ゲートなし → AI がドリフトする。品質ゲートあり → AI が改善する。 ## 6 つの構成要素 | 要素 | ループ内の役割 | |---|---| | **オートメーション** | DISCOVER を起動するハートビート。/loop でケイデンス実行、/goal で条件充足まで継続 | | **ワークツリー** | 複数の EXECUTE を衝突なく並行実行。git worktree で各エージェントに独立ディレクトリ | | **スキル** | DISCOVER を高速化。SKILL.md・VISION.md・ARCHITECTURE.md・RULES.md で初回から文脈付き | | **プラグイン/コネクタ** | EXECUTE を実環境に接地。MCP ベース。イシュートラッカー・DB・Slack など | | **サブエージェント** | VERIFY を誠実にする。作成者と検証者を分離。異なるモデルが担当することも | | **メモリ** | ループを永続化。会話外(markdown ファイル・Linear など)に状態を保存 | ## プロンプトエンジニアとループエンジニアの差異 | 観点 | プロンプトエンジニア | ループエンジニア | |---|---|---| | スキル | 言語・表現力 | ソフトウェア工学 | | 出力 | より良いシングル出力 | 検証済みの信頼できる結果 | | フィードバック | 人間が毎回レビュー | システム自体がフィードバックループ | | 支払い対象 | 単一の出力ごと | 検証済み結果ごと | ## 代表的なループ例 **コーディングループ**:VISION.md + ARCHITECTURE.md 読み込み → 変更計画 → コード編集 → テスト実行 → 失敗 → エラー読み取り・修正・再テスト → 合格 → 変更サマリー → 停止 **リサーチループ**:問い定義 → ソース検索 → 発見を要約 → 主張をソースで検証 → 矛盾比較 → 最終回答統合 → 信頼閾値到達で停止 **コンテンツループ**:トピック+オーディエンス+ゴール → ドラフト → クリティーク担当エージェントがレビュー → 批評に基づきリライト → 成功基準でスコアリング → 合格 → パブリッシュ ## 関連ページ - [[ループエンジニアリング]] — 概念詳細 - [[エージェント型コーディング]] — 関連コンセプト - [[Boris Cherny]] — Claude Code ヘッド、引用元 - [[Peter Steinberger]] — OpenClaw 作成者・OpenAI、引用元 - [[DeepSeek-V4]] — ループ向け低コスト LLM