# OBI HTTP ヘッダエンリッチメント ## 概要 [[OBI]] v0.7.0 で導入された HTTP ヘッダエンリッチメント機能は、トレーススパンにテナント ID やユーザセグメント等のリクエストコンテキストを設定変更のみで付与する。インシデント対応時に「エラーレートが上昇」から「特定の顧客コホートに影響が限定されている」へ迅速に絞り込むためのもの。 ## 設計 ポリシーベースのヘッダ選択: - **include**: 指定パターン(`x-tenant-id`、`x-user-segment`)に合致するヘッダを実値でスパンに含める - **obfuscate**: 機密ヘッダ(`authorization`)を `***` でマスクして含める - **exclude(既定)**: 未指定のヘッダはスパンに含めない `scope: all` でリクエスト・レスポンス双方に適用、`case_sensitive: false` で大文字小文字の不一致を防ぐ。 ## インシデント対応への応用 エンリッチされたスパンは `http.request.header.x-tenant-id` 等の属性でフィルタ可能となり、影響を受けた顧客グループの特定が高速化する。設定変更のみで展開・ロールバックが可能なため、運用上のリスクが低い。 ## 出典 - [OBI HTTP Header Enrichment Blog](https://opentelemetry.io/blog/2026/obi-http-header-enrichment/)