# @2026__KagentDevBlog__The Future of kagent [[kagent]] 公式ブログにおける、[[Eitan Yarmush]](シニアアーキテクト)によるプロジェクトの現状総括とロードマップ記事。2024年冬の構想開始から2026年8月時点までの成果を振り返り、次世代ランタイム [[Agent Substrate]] への全面移行を発表する。3件の kagent 関連ソースの中で最も新しく、最も技術的詳細度が高い一次情報。 ## 現在の成果(2026年8月時点) - 163回のリリース - 174名の貢献者 - 1,503件のコミット - 3,400以上のGitHubスター - 活発なDiscordコミュニティ ## 起源と初期目標 2024年冬に構想。当初の目標「Kubernetes にエージェント型 AI をもたらすこと」は2つの要素に分解された。 1. **宣言型 Kubernetes API**: 「ハーネス」と呼ばれる新しいスタイルのエージェント作成・デプロイ 2. **運用支援機能**: Kubernetes 上で実行するエージェントの実行・監視・セキュリティ管理 実装済み成果として、10回のマイナーリリース配信、初の完全宣言型エージェントAPI開発、スキル機能サポートの早期追加が挙げられている。 ## 運用経験から識別された3つの重要課題 1. **セキュリティの必要性** — エージェントは危険性があり、ランタイム環境のサンドボックス化が必須 2. **ファイルシステム要件** — 独自ファイルシステムアクセスがあってこそ長時間の問題解決が可能になる 3. **効率性の課題** — エージェントは24時間稼働が不要なため、常時コンピュート予約は非効率 > [!key-insight] Kubernetes Deployment モデルの限界 > この3課題は、そもそも「常時起動のコンテナ」を前提とする Kubernetes の Deployment 抽象が、間欠的に短時間だけ動くエージェントのワークロード特性(サンドボックス必須・状態の一時保存/再開・低占有率)と根本的にミスマッチしていることを示す。kagent チームはこのミスマッチを Deployment の上に機能追加するのではなく、ランタイム基盤自体を [[Agent Substrate]] に置き換えることで解消する方針を選んだ。 ## 次世代の方向性: Agent Substrate への移行 Kubernetes の Deployment 基盤から、Google 創立のオープンソースプロジェクト [[Agent Substrate]] へ完全移行する。Agent Substrate は「エージェントサンドボックスの完全なライフサイクル管理を提供」し、「100ミリ秒未満の再開保証」を実現する。[[microVM]] および [[gVisor]] を含む複数のサンドボックス技術をサポートする。 ### 3つの重大な改善 - **セキュリティ**: すべてのコンピュートがデフォルトでサンドボックス化され、権限昇格やシステム領域への無許可アクセスが防止される。ネットワークトラフィックも完全制御される。 - **ファイルシステム**: 各エージェントが専用ファイルシステムを取得する。サスペンド時にスナップショット化され、既知の状態から再開できる。 - **効率性**: エージェントはワーカープールを共有し、実行中でないエージェントはリソースを保持しない。[[Solo.io]] の事例では、8ポッドで250エージェントを稼働させる密度を実現している。 ## API更新計画 新ランタイムに適合する API を刷新する。GitHub issue #2366 で詳細が公開されている。現行 API の利点と新機能の柔軟性を統合する方針。 ## 移行戦略 - **release/v0.10.x ブランチ**: 現行ランタイムのサポートを継続 - **main ブランチ**: 新機能と変更を集約 数週間以内に詳細なマイグレーションガイドを公開予定。破壊的変更を含むが、ユーザーが適応する時間を確保するとしている。 ## コミュニティ関与 API 提案についてのフィードバックを募集しており、Discord 参加や毎週火曜日のコミュニティミーティング参加を呼びかけている。