# Foreword II
> [!abstract] 概要
> [[Andrew Clay Shafer]] による Foreword II。DevOps 初期運動の視点から、[[SRE]] を DevOps と競合する別流派ではなく、より明示的で高度な実装として位置づける。特に [[サービスレベル目標]] は、SRE・ソフトウェアエンジニア・ビジネスの間に感情を排した契約を作り、信頼性と機能開発の対立を解消する枠組みだと強調する。
## 書誌情報
- 書名: The Site Reliability Workbook
- 章: Foreword II
- 著者: [[Andrew Clay Shafer]]
- 出版: O'Reilly Media / Google, 2018 年
- URL: https://sre.google/workbook/foreword-II/
## 主要主張
- [[SRE Book]] の「リスク受容」「SLO」「トイル削減」は、DevOps が志向していたことと強く整合する。
- [[サービスレベル目標]] は、運用上の配慮と機能開発の間に、感情ではなく数値と合意に基づく契約を作る。SLO 未達時には機能より信頼性を優先するという単純な再構成が、開発と運用の古典的対立を解く。
- DevOps は明確な所有者を持つべきでない幅広い原則群として発展した。一方 SRE は、Google の実践を通じて、その原則をより明示的な実装へ落とし込んだものと読める。
- 「SRE 対 DevOps」という構図は誤りである。DevOps は緩やかな汎用原則、SRE は高度で明示的な実装であり、Agile と Extreme Programming の関係に似ている。
- 信頼性は技術だけの問題ではなく、人間・ハードウェア・ソフトウェアが相互依存する技術社会システムの性質である。
## 既存 SRE Book との関係
本序文は、[[SRE]] の既存横断的知見「SRE と DevOps は対立ではなく補完関係にある」を DevOps 側から補強する。特に [[@2016__OReilly__SRE Book - Chapter 3 Embracing Risk]]、[[@2016__OReilly__SRE Book - Chapter 4 Service Level Objectives]]、[[@2016__OReilly__SRE Book - Chapter 5 Eliminating Toil]] の 3 章が、DevOps の運動を別名で先取りしていた可能性を示す。
## 抽出した概念候補
- SRE と DevOps の関係
- 技術社会システム
- 感情を排した SLO 契約
- Reliability is eating the world
- DevOps の CALMS
## 抽出した実体候補
- [[Andrew Clay Shafer]]
- [[DevOps]]
- [[Puppet]]
- [[Patrick Debois]]
- [[Damon Edwards]]
- [[John Willis]]
- [[Jez Humble]]
- [[Google]]
- [[SRE Workbook]]
## 統合メモ
- [[SRE]] の「DevOps との関係」に、DevOps 側の証言として本序文を追加できる。
- [[サービスレベル目標]] には、SLO を「感情を排した契約」として、SRE・SWE・ビジネスの三者合意を作る概念として追記できる。
- [[トイル]] には、DevOps が明示的に言語化しなかった運用負荷削減の旗印として SRE Book が機能した、という観察を追加できる。
## 出典
- https://sre.google/workbook/foreword-II/