# Google SRE Workbook - Appendix C Results of Postmortem Analysis
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## 概要
付録 C は、Google の標準ポストモーテムテンプレートを使って、事故の根本原因とトリガを一貫して捕捉し、傾向分析へ使う例である。対象は 2010-2017 年の数千件のポストモーテム標本であり、上位トリガと上位根本原因カテゴリを表で示す。(Source: [[.raw/articles/sre-workbook-postmortem-analysis-2026-06-07.md]])
## 主要データ
### 上位 8 障害トリガ(2010-2017)
| トリガ | 比率 |
|---|---:|
| バイナリプッシュ | 37% |
| 設定プッシュ | 31% |
| ユーザー行動の変化 | 9% |
| 処理パイプライン | 6% |
| サービスプロバイダ変更 | 5% |
| 性能劣化 | 5% |
| キャパシティ管理 | 5% |
| ハードウェア | 2% |
### 上位 5 根本原因カテゴリ
| 根本原因カテゴリ | 比率 |
|---|---:|
| ソフトウェア | 41.35% |
| 開発プロセス失敗 | 20.23% |
| 複雑なシステム挙動 | 16.90% |
| デプロイ計画 | 6.74% |
| ネットワーク障害 | 2.75% |
## 主要主張
- ポストモーテムを標準形式で記録すると、単一事故の学習だけでなく、多数事故の傾向分析が可能になる。
- Google の標本では、バイナリプッシュと設定プッシュだけでトリガの 68% を占め、変更管理が SRE の中心的な制御対象であることを示す。
- 根本原因カテゴリでは、ソフトウェア、開発プロセス失敗、複雑なシステム挙動が上位を占める。障害は単一コンポーネントの故障だけでなく、設計・開発・デプロイ・複雑性の相互作用から生じる。
- 付録 B のエラーバジェット方針にある「変更は不安定性の主要源」という主張を、ポストモーテム傾向分析が裏づける。
## 重要な概念候補
- [[ポストモーテム分析]]: 標準化されたポストモーテムからトリガ・根本原因・影響などを抽出し、組織的な改善対象を特定する分析。
- [[変更起因障害]]: バイナリプッシュ、設定プッシュ、サービスプロバイダ変更など、変更を直接または間接トリガとする障害。
- [[開発プロセス失敗]]: ソフトウェアそのものではなく、レビュー、テスト、デプロイ計画、手続きなどのプロセスが障害に寄与するカテゴリ。
## 重要な実体候補
- [[Google]]
- [[Google SRE]]
- [[SRE Book Postmortem Template]]
## 既存 SRE Book との関係
SRE Book 第 15 章と SRE Workbook 第 10 章は、ポストモーテム文化と質の高い記録を扱う。付録 C は、その記録が集積されると、トリガ分布や根本原因カテゴリの定量分析に使えることを示す。SRE Book 第 3 章のエラーバジェットや第 8 章以降の変更管理・リリース管理の思想とも接続する。
## 統合時に更新すべき既存ページ候補
- [[ソフトウェア変更管理]]: バイナリプッシュ 37%、設定プッシュ 31% という変更起因トリガの定量値を追記。
- [[インシデント管理]]: ポストモーテムを傾向分析に使う流れを追記。
- [[根本原因分析]]: 根本原因カテゴリの分布と、テンプレートによる一貫した分類を追記。
- [[エラーバジェット]]: 変更が主要な不安定性源であることの根拠として低優先で接続。
## 出典
- [[.raw/articles/sre-workbook-postmortem-analysis-2026-06-07.md]]