# 2017/03/17 平木敬教授 最終講義「計算機を創る」
## 概要
東京大学大学院情報理工学系研究科教授の平木敬による最終講義。2017年3月17日に東京大学小柴ホールで行われ、計算機アーキテクチャ、並列・分散計算機、専用計算機の設計経験、遠距離データ通信、情報技術者の育成を、研究人生の回顧として紹介する。動画の実測長は約1時間52分である。
## 主要メッセージ
- 計算機は目的ごとに異なる設計が必要であり、自動車の例を使って、速度・乗員数・積載量・重量など複数の特性を同時に扱う設計対象だと説明する。
- 計算機を作る研究では、構想、予算獲得、基本設計、詳細設計、外注作業、製造・組立、試験、デバッグを経て完成に至る。国家規模のスーパーコンピュータでも、完成まで長い年月を要する。
- 研究者や技術者の評価を聞くだけではなく、実際に計算機を作り、動かないという予言も含めて経験から学ぶ姿勢を示す。
- ハードウェアの設計・製作だけでなく、遠距離データ通信やソフトウェア人材育成までを、計算機システムを作る活動の一部として位置づける。
## 映像で確認できる重要点
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担当講義として、計算機構成論、分散並列論、Modern Computer Architecture、分散システム論、情報処理工学、プログラミング技法、ハードウェア実験、プロセッサ実験が列挙されている。研究だけでなく、計算機を作る教育を担当していたことが確認できる。
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自動車を例に、目的ごとに必要な自動車が異なること、速度・乗員数・積載量・重量など多くの特性があることを説明している。計算機も用途に応じた設計対象だという導入である。
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「計算機ができるまで」の工程が時間軸で示されている。予算獲得、基本設計、詳細設計、外注作業、製造・組立、テスト・デバッグを経て完成する構成である。
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1978〜1982年の `FLATS` が紹介され、論理回路の設計、専用CAD、製作、10 MHzのクロック周波数などが示されている。
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「知られざるコンピュータ作り」として、VLIW、データフロー、専用計算機などの事例が並べられ、自身が作った計算機の多くがこのカテゴリーに属すると述べている。
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`SIGMA-1を作って学んだこと2` として、周囲の意見は参考にならないこと、動かないという予言を何度も聞いたことが示されている。
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2004〜2009年の `GRAPE-DR` 作りとして、PCIボードと複数のPEを載せたボードが紹介されている。
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`LSRへの挑戦` として、2001年からのデータリザーバープロジェクト、遠距離研究機関間の研究データ共有、海外試験で直面した低いTCP性能、遠距離TCP通信高速化への取り組みが示されている。
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「お茶の水シリーズ」として、1号、2号、5号、7号の基板が並べられ、欠番は計画倒れを意味するという説明が付されている。
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ソフトウェア人材育成の取り組みとして、2002年以降の戦略ソフトウェア創造人材養成、情報理工実践プログラム、enPiT、プログラミング技法講義が列挙されている。
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`enPiT東日本クラウド` のまとめとして、事業分け、質を重視した注文、予算減少、情報システム構築に取り組む学生の育成が示されている。
## 口頭説明・補足
音声は抽出したが、YouTube字幕の取得が429エラーとなり、文字起こしは作成できなかった。そのため、口頭説明の詳細な論旨や質疑応答は本文に推測で補っていない。講義の内容は代表フレーム、動画タイトル、動画説明欄、東京大学の公式案内から確認できる範囲に限定した。
## 概念・実体への接続
- [[平木敬]] — 計算機アーキテクチャ、専用計算機、並列・分散計算機の設計者・教育者。
- [[FLATS]] — 1978〜1982年に作られた計算機。
- [[SIGMA-1]] — 計算機を作って学んだ経験の事例。
- [[GRAPE-DR]] — 2004〜2009年の専用計算機プロジェクト。
- [[Data-Reservoir]] — 遠距離研究データ共有とTCP高速化のプロジェクト。
- [[University of Tokyo]] — 講義の開催地と平木敬の所属機関。
- [[並列化戦略]] — 分散・並列計算機を設計する際の計算分割と通信設計。
- [[GPUクラスタ運用]] — 計算資源の規模拡大で通信の非重複部分が性能を制約する問題。
- [[HPCインターコネクトベンチマーク]] — 計算機間通信とアプリケーションの交換パターンを測る視点。
## 限界・不確実点
- 動画は取得できたが、YouTubeの自動字幕は429エラーで取得できず、transcriptは未生成である。音声だけに依存する発言、質疑応答、細かな経歴説明は未確認である。
- 代表フレームは480p相当であり、細かな氏名・年数・基板上の部品名は読める範囲だけを記録した。
- YouTube説明欄には講義日時が「2016年3月17日」と記載されているが、公式案内、動画タイトル、映像上の文脈は2017年3月17日を示す。本文では公式案内と動画タイトルに基づき2017年とした。
## 出典
- [東京大学「平木敬 教授 最終講義・記念祝賀会のご案内」](http://data-reservoir.adm.s.u-tokyo.ac.jp/lastlecture/) — 開催日、会場、退職時期、講義名。
- [YouTube動画](https://www.youtube.com/watch?v=ok-3jrUftK0) — 動画タイトル、動画説明欄、映像フレーム。
- [[.raw/videos/youtube-ok-3jrUftK0/metadata.json]] — 動画長、取得状態、チャンネル情報。