# SwimStats ## 概要 SwimStatsは、『アジャイルな見積りと計画づくり』が見積り・計画づくりの手法を実演するために用いる架空のサンプルプロジェクトであり、水泳選手とコーチ向けのWebサイトを開発する新興ベンチャー企業という設定である。予算は限られており、プロジェクトに参加できるのはプログラマ1名、データベース管理者1名、テスター1名の3名のみである。(Source: [[@2009__Mynavi__アジャイルな見積りと計画づくり - Chapter 13 リリース計画づくりの基本]] §3-1) 13章の例題では、マーケットリサーチの結果を元に、コーチが練習セッションや記録項目を定義できる機能、水泳選手が自己ベストタイムや全国記録との比較を閲覧できる機能、システム管理者がユーザー権限を設定できる機能など、12件のユーザーストーリー(合計68ストーリーポイント)が挙げられた。プロジェクトは日付主導であり、春の水泳シーズン開始の1ヶ月前にリリースを終える必要があった。イテレーション長は2週間、チームベロシティは8ポイントと見積もられ、3ヶ月で6イテレーション(+予備1週間)をこなす計画のもと、最終的なリリース計画は8件のユーザーストーリー・合計41ストーリーポイントに絞り込まれた。(Source: [[@2009__Mynavi__アジャイルな見積りと計画づくり - Chapter 13 リリース計画づくりの基本]] §3) 7章では、SwimStatsは水泳選手とコーチが利用するWebサイトとして初めて登場する。対象ユーザーは試合で記録を伸ばそうとしている水泳チーム(年齢層別・学校別など)であり、コーチはチームメンバーの名簿管理・練習の調整・試合の準備に、選手は競技結果の閲覧・個人成績の確認・自己記録の変遷の確認に、大会の委員は競技結果の登録にSwimStatsを使う。(Source: [[@2009__Mynavi__アジャイルな見積りと計画づくり - Chapter 7 再見積り]] §1) 7章はSwimStatsを、再見積りをいつすべきかを説明するための2組のユーザーストーリー例に使う。1組目(表7.1、いずれも3ポイント)は「コーチとして選手のプロフィールを入力できる」「コーチとして練習を設定できる」など4件、2組目(表7.2)は「水泳選手として記録を折れ線グラフで見ることができる」など6件のストーリーで構成される。これらは13章のリリース計画で使われる8件・41ストーリーポイントの最終ストーリー一覧とは別の、再見積りの説明に特化した例題ストーリーである。(Source: [[@2009__Mynavi__アジャイルな見積りと計画づくり - Chapter 7 再見積り]] §2, §3) 16章「ベロシティの見積り」では、SwimStatsチームのベロシティ見積りの実例が示される。チームメンバー(アナリスト1名・プログラマ1名・データベースエンジニア1名・テスト担当1名の計4名)が1日6時間プロジェクトに従事できると見積もり、10日のイテレーションで合計240時間の作業可能時間を算出した。この上限に収まるようストーリーをタスクへ分解した結果(表16.2)、合計221時間・25ストーリーポイント分のストーリーがコミット対象となり、ベロシティの見積りは25ポイント(幅を持たせると15〜40ポイント)とされた。また、専属メンバーと兼務メンバーが混在する場合の作業可能時間の算出例(表16.3)として、専属のユリー・サーシャ(各1日6時間)、管理職業務も抱えるセルゲイ(1日4時間)、他プロジェクトと兼務しマルチタスク化の影響を受けるカリーナ(1日2時間)の4名で、1イテレーションあたり合計180時間という数値も示されている。(Source: [[@2009__Mynavi__アジャイルな見積りと計画づくり - Chapter 16 ベロシティの見積り]] §3-2, §3-3, §3-4, §4, 表16.2, 表16.3) 18章「複数チーム編成プロジェクトの計画づくり」では、SwimStatsを2チーム体制に拡張した例題が使われる。開発当初のユーザーストーリー(表18.1)は7件・合計110ストーリーポイントで、13章の最終リリース計画(8件・41ポイント)とは別の一覧である。データベースベンダー変更に対応するための専用API開発が30ポイントで、残り40ポイント分のストーリー(全国記録・大会結果・個人成績)はAPI完成後でないと着手できないという依存関係があり、2チーム(各ベロシティ20ポイント/イテレーション)の連携(図18.1)と合流バッファ(図18.2)を説明する題材として使われる。(Source: [[@2009__Mynavi__アジャイルな見積りと計画づくり - Chapter 18 複数チーム編成プロジェクトの計画づくり]] §3, 表18.1) > [!note] 編集メモ: 本ページは現時点で7章・13章・16章・18章を典拠として作成している。本書の他章にもSwimStatsが登場する見込みがあり、該当章がingestされ次第、担当者が本節・関連節へ知見を積み増す想定である。 ## 関連 - concept: [[リリース計画づくり]] / [[再見積り]] / [[ベロシティ]] / [[複数チームのプロジェクト計画]] - 書籍: [[wiki/entities/アジャイルな見積りと計画づくり|アジャイルな見積りと計画づくり]] - source: [[@2009__Mynavi__アジャイルな見積りと計画づくり - Chapter 7 再見積り]] / [[@2009__Mynavi__アジャイルな見積りと計画づくり - Chapter 13 リリース計画づくりの基本]] / [[@2009__Mynavi__アジャイルな見積りと計画づくり - Chapter 16 ベロシティの見積り]] / [[@2009__Mynavi__アジャイルな見積りと計画づくり - Chapter 18 複数チーム編成プロジェクトの計画づくり]] ## 出典 - Mike Cohn 著, 安井力・角谷信太郎 監訳, 『アジャイルな見積りと計画づくり』, マイナビ, 2009, 7章, 13章, 16章, 18章.