# Steve Traugott
[[@1998__LISA__Bootstrapping an Infrastructure]] の共著者。執筆当時はSterling SoftwareおよびNASA Ames Research Centerに所属し、4年間にわたり300〜1000台規模の金融取引フロアインフラの展開・運用管理に携わった。インフラを単一の分散仮想マシンとして捉える設計思想と、それを支える「Infrastructure Bootstrap Sequence」の共同提唱者。infrastructures.orgの運営者の一人。
[[@2003__LISA__ISconf - Theory, Practice, and Beyond]]では、Traugott が(L. Brownとの共著 "Why Order Matters: Turing Equivalence in Automated Systems Administration," Proc. LISA XVI, 2002)提示したとされる理論——全ての自己変更系はチューリング機械と等価であり停止性問題(Halting Problem)に晒されるが、ISconf は人間によるテストを介する congruence(合致)志向ゆえにこの問題に免疫があるという主張——が、著者 Luke Kanies によって批判の対象とされる。Kanies は、テスト済みのコマンド列が本番環境でも必ず成功する保証はない(テスト環境固有の前提条件に依存しうる)ため、この免疫は他の構成管理システムとの実務上の差別化にはならないと反論した。(Source: [[@2003__LISA__ISconf - Theory, Practice, and Beyond]])
[[@2002__LISA__Why Order Matters - Turing Equivalence in Automated Systems Administration]](LISA 2002、[[Lance Brown]] との共著)は、上記でKaniesが批判した理論の一次資料である。ここでTraugottは、TerraLuna, LLC のインフラアーキテクトとして執筆し、1994年に自作したmakeベースの状態エンジンHostkeeper(後のisconf)の「決定的順序付け」という性質が事故的(意図的な設計ではなく)に生まれたものだったと振り返る。その後1998〜2001年にかけて他ツール(cfengine version 1等)を試す中で決定的順序付けの重要性を再認識し、2001年のLISA cfengineワークショップでのLance Brownとの会話をきっかけに、UNIXマシンをチューリング機械になぞらえる本論文の理論を着想した。論文ではシステム管理手法を発散(divergence)・収束(convergence)・合同(congruence)の3種に分類し、isconfを「合同」を実現する唯一の実運用ツールと位置づけ、[[Mark Burgess]] の収束理論と対立する立場を明示的に取る(→ [[収束型システム管理]])。(Source: [[@2002__LISA__Why Order Matters - Turing Equivalence in Automated Systems Administration]])
## 出典
- [[@1998__LISA__Bootstrapping an Infrastructure]]
- [[@2003__LISA__ISconf - Theory, Practice, and Beyond]]
- [[@2002__LISA__Why Order Matters - Turing Equivalence in Automated Systems Administration]]