# Resilient Overlay Networks(RON)
## 概要
Resilient Overlay Network(RON)は、第2章で単独のネットワークとして紹介された後、第3章§3.4.1でブリッジされたインターネットの上にレイヤリングされたオーバーレイネットワークとして再説明される。各RONパケットはインターネット通過のためUDPパケットにカプセル化され、UDPヘッダのフィールドでセッションへグループ化されRONリンクを実装する。(Source: [[@2024__PrincetonUP__The Real Internet Architecture - Chapter 3 Composing Networks and Services]] §3.4.1)
## 性質(第3章が説明する範囲)
- RONは相対的に小規模なネットワークであり、小さな時間スケールで監視・再ルーティングを行う。そのため、インターネットのルーティング(BGP)より速く輻輳・障害に応答できる。
- 通常、輻輳を避けるように可能な限り速くトラフィックを移動させるネットワークは不安定になりやすい(混雑していないリンクがすぐに混雑し、その逆も起こるため)。しかしRONはトラフィック量がインターネット全体に比べて小さいため、RONパスの変更がインターネット経路上の負荷を変えても、その影響を受けるトラフィックはインターネット全体のごく一部にとどまり、経路の性能を実質的に変えない。この点でRONは例外的に安定である。
- 限界: 性能向上オーバーレイはインターネット上で利用可能な経路の中から選択できるだけであり、インターネット自体の性能を改善することはできない。さらに、オーバーレイネットワークが乱立し担うトラフィックの割合が増えれば、性能上の利得は必然的に減少する(公平性・ルーティング安定性への影響も生じる)。これらの課題は第4章で論じられるインターネットの進化を促す主要な刺激の一つとされる。(Source: ch.3 §3.4.1)
## 関連
- 概念: [[レイヤリング]] / [[オーバーレイネットワーク]]
- ソース: [[@2024__PrincetonUP__The Real Internet Architecture - Chapter 3 Composing Networks and Services]](§3.4.1) / [[@2024__PrincetonUP__The Real Internet Architecture - Chapter 2 Describing Networks and Services]](単独ネットワークとしての初出)
- 実体: [[The Real Internet Architecture]]
## 出典
- Pamela Zave, Jennifer Rexford, *The Real Internet Architecture*, Princeton University Press, 2024, Chapter 2; Chapter 3, §3.4.1.