# Patrick Debois 2008年、Agile 2008(トロント)で [[Andrew Clay Shafer]] が企画した「Agile Infrastructure」BoFセッションに、唯一参加した人物。反応の少なさに落胆せず廊下でShaferを捕まえて話し込み、二人でAgile Systems Administrationグループを立ち上げた。この問題意識(アジャイルのやり方をインフラ運用にも持ち込む)がDevOpsの源流となった。 2009年10月、ベルギーのゲントで最初のdevopsdays(dev + ops + days)を開催し、DevOpsという語はこのカンファレンス名から生まれた。Debois自身は後のインタビューで、「Agile System Administration Days」では名前が長すぎたので短縮しただけで、業界用語として固定するつもりはなかったと語っている。あえて [[DevOps]] を定義しなかったのも、定義を固定すると解釈を巡る争いが起き、新しいアイデアを取り入れる余地がなくなると考えたためで、本人の理解は「サイロ間の摩擦を取り除くこと」だったという。(Source: [[@2026__mizzy.org__DevOpsとは何だったのか]]) [[@2018__devops.com__The Origins of DevOps - What's in a Name]] は同じ経緯を、データセンター移行業務で開発・運用チーム間の摩擦を経験していたという背景説明を添えて独立に記述しており、Deboisが2009年のVelocity Conference発表([[John Allspaw]]・[[Paul Hammond]])をビデオストリームで視聴したことが最初のDevopsdays開催の直接のきっかけだったとしている。(Source: [[@2018__devops.com__The Origins of DevOps - What's in a Name]]) [[Gene Kim]]・[[Jez Humble]]・[[John Willis]] と共に『[[The DevOps Handbook]]』(IT Revolution Press、2016年)を共著した。『SREの探求』11章は同書からの抜粋・編集であり、章冒頭の脚注で共著者として明記される。(Source: [[@2021__OReillyJapan__SREの探求 - Chapter 11 DevOpsの幅広い実践現場で活用されているSREのパターン]]) 2011年、『ウェブオペレーション』6章「監視」を執筆した。同章は devops という語の提唱よりも前(章内の職歴描写は 2009 年の Agile Infrastructure BoF セッションに先立つ大学時代から始まる)からの自身の監視経験を一人称の物語として綴ったエッセイで、DevOps そのものを論じてはいないが、内容は本人の DevOps 観と地続きである。特に政府機関でのウェブサイト管理の物語(§6.2)では、ネットワーク部門とサーバ管理部門がそれぞれ独立した監視ソリューションを持っていたために停電情報が共有されず障害対応が長引いた経験を記し、そこから「別々の監視ソリューションを持つ部門間でアラートを送り合い、最終的に監視システムを統合して全体を見渡せるようにした」という教訓を導いている。これは Debois が後年インタビューで語った DevOps の理解——「サイロ間の摩擦を取り除くこと」(Source: [[@2026__mizzy.org__DevOpsとは何だったのか]])——を、2009年の devopsdays 創設に先立つ実務経験として裏づける記述であり、DevOps 提唱の背景にあった問題意識が監視という具体的な業務領域にも及んでいたことを示す。(Source: [[@2011__OReillyJapan__ウェブオペレーション - Chapter 6 監視]] §6.2)