# PQRS(Power Quality Resource System) AT&T の Network Services 部門が1992年半ばに展開した社内アプリケーション。AC/DC電源システムと、チラーなどのビル環境設備を含むインフラ要素の主要ユニットの在庫を管理し、燃料・バッテリーの予備稼働時間を算出するアルゴリズムを備える。電源障害アラーム発生時、AT&T の監視・アラームセンター要員はバッテリー予備時間・燃料予備量・可搬エンジンの可用性などを PQRS から取得して対応方針を決定する(Source: [[@1996__McGrawHill__Handbook of Software Reliability Engineering - Chapter 5 The Operational Profile]] §5.9.1)。 ## 運用プロファイルの構築 要求チームはデータフロー図(DFD)とエンティティ関係図(ERD)を用いてアプリケーションの機能とデータをモデル化し、レベル0 DFD から初期機能プロファイルを導出した。アーキテクチャ発見(architecture discovery)の過程で CPU利用率・ソフトウェアアーキテクチャ要素・ユーザー思考時間・性能特性がほぼ等価なトランザクションをグルーピングし、21のトランザクションクラスを定義した。要求チームはこれをもとに初年度・4年目のベスト/ワーストケース利用量をユーザーグループ別に見積もった。システムテストの約3か月前、56個の個別トランザクションを12操作にマッピングし、後続リリースでは7基本操作+新機能ごとの追加操作に整理した。システムモードはオフ時間・プライムタイムピーク・プライムタイム非ピークの3種類とし、ピーク時は非ピーク時の1.5倍の負荷と見積もった(ch.5 §5.9.2、詳細は [[運用プロファイル]] を参照)。 ## テストと継続的更新 毎時起動するテスト実行系がシステムモードとログインユーザー数を決定し、クラス別トランザクション数を乱択、個別トランザクションをランダムに選んでユーザーセッションにマッピングし、実行スクリプトを生成する。PQRS 自体にトランザクション量・性能を記録する計装が組み込まれているため、新リリースごとの運用プロファイル更新は容易であった。テストチームは意図的に発生確率をクラスごとに平均から外して変動させ、通常の機能テストでは検出できなかった故障を少なくとも1件検出した。ハリケーン・アンドリューのようなネットワーク緊急時のトランザクション構成分析にもログデータが活用されている(ch.5 §5.9.2〜§5.9.4)。 ## 関連 - ソース: [[@1996__McGrawHill__Handbook of Software Reliability Engineering - Chapter 5 The Operational Profile]] - 概念: [[運用プロファイル]] - 組織: [[AT&T Bell Laboratories]]