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日本の通信事業者。JANOG52(2023年7月)で、LINE株式会社(JANOG51)に続く日本国内2例目となるSONiCの商用導入について発表した。紹介されたユースケースはHaaS(Hardware as a Service)Management NWで、顧客に提供するハードウェアおよびユーザー(テナント)トラフィックが流れるネットワーク機器を管理するためのネットワークである。サーバーのBMC(Baseboard Management Controller)、スイッチや電源装置の管理ポートなどが接続され、プロビジョニング・保守・運用を行う。最初にユーザートラフィックが乗らないネットワークへ導入して理解を深めるアプローチは、SONiCに限らず新しい技術・製品導入の検討で参考になる。(Source: [[@2025__Gihyo__実践SONiC入門 - Chapter 2 SONiCの機能とユースケース]] ch.2 §2.2.8)
導入検討のモチベーションは「HaaS Management NWで実現したかった3つのこと」として発表資料(スライド5)で紹介されている:「プライベートHaaSを早く利用者に提供したい」「保守作業の品質を維持しつつ、効率を高めたい」「ネットワークエンジニアとしてスキルアップできるネットワークにしたい」。ホワイトボックススイッチとSONiCを選択した理由として構築の自動化や納期が挙げられ、ホワイトボックススイッチのインストーラーであるONIEや、SONiCのZero Touch Provisioning(ZTP)機能を活用して、構築のスピードアップと保守での作業簡易化を実現した。ODMベンダーEdgecoreのホワイトボックススイッチの納期が希望スケジュールに合致したことに加え、将来的にはSONiCの活用とホワイトボックススイッチのマルチベンダー化により納期問題解決の足掛かりにしたいとのことであった。機器の検証・導入・不具合修正はEdgecore・APRESIA Systems株式会社・伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(CTC)の協力を得て実施した。(Source: [[@2025__Gihyo__実践SONiC入門 - Chapter 2 SONiCの機能とユースケース]] ch.2 §2.2.8)
JANOG52ではライトニングトークとして「eBPFを用いたIPネットワークにおけるAI/ML異常検知手法」も紹介された。ネットワークモニタリングの課題解決として、ルーティングプロセスの計算結果ではなく、eBPFで収集したカーネルからのインフラ情報やSNMP・Trapなどによる障害情報を組み合わせ、AI/MLによる時系列分析で障害検知・予測を行う試みであり、eBPFをSONiCへ組み込んだプロトタイプを作成・評価している。コミュニティ版SONiCでもサードパーティーコンテナ追加を可能にするTPCM(Third Party Container Management)機能の進展により、この種の拡張の開発・導入ハードルが下がることが期待されている。(Source: [[@2025__Gihyo__実践SONiC入門 - Chapter 2 SONiCの機能とユースケース]] ch.2 §2.2.8)
## 関連
- [[SONiC]] — 採用したネットワークOS
- [[eBPF]] — HaaS Management NWのAI/ML異常検知プロトタイプで利用
- [[ネットワーク自動化]] — ZTPによる構築自動化
- [[@2025__Gihyo__実践SONiC入門 - Chapter 2 SONiCの機能とユースケース]]
## 出典
- 海老澤健太郎, 『実践SONiC入門』, 技術評論社, 2025, 第2章 §2.2.8.