# John Musa (1933–2009) ソフトウェア信頼性工学(SRE)の最大の牽引者の一人。大学卒業後に海軍将校を経て Bell Labs に入社し、Nike Zeus 対ミサイルシステムプロジェクトに従事した後、ソフトウェア信頼性の研究に転じた。(Source: [[@2019__arXiv__The First 50 Years of Software Reliability Engineering - A History of SRE with First Person Accounts]]) ## 主要な貢献 **実行時間モデル(1975)**: "IEEE Transactions on Software Engineering" に掲載した論文(Musa 1975)は、カレンダー時間ではなく CPU 実行時間を基準とするソフトウェア信頼性モデルを初めて産業プロジェクトへ実時間適用した。「この論文は多くの研究者の出発点となった」と [[Norman F. Schneidewind]] が証言している。 **「Software Reliability Engineering」の造語**: SRE という用語が正式な実践名称として成立したのは 1975 年である(Schneidewind による証言)。 **操作プロファイル(Operational Profile, 1993)**: ソフトウェアの機能セットと呼び出し確率を定量化し、確率駆動テストを実現する手法。1993 年の IEEE Software 論文で包括的に発表された。「実践は発表の何年も前から理解されていたが、体系化されていなかった」とは Musa 自身の言葉。 **Musa-Okumoto 対数ポアソン実行時間モデル**: 産業で最も広く採用された SRGM(信頼性成長モデル)の一つ。 **主著**: "Software Reliability: Measurement, Prediction, Application" (Musa・Iannino・Okumoto, 1987)。SRE の理論・実践・モデルを網羅した基礎的参考書。 ## インタビューから得られた知見(Cusick 2006, 2019) AT&T の Operations Technology Center で Dick Machol VP のもと SRE の社内普及を推進した。HP や他社が SRE の技術移転を求めてきたことが、AT&T 内での認知向上につながった。「実践家と研究者が珍しいほど多く混ざり合い、珍しいほど国際的に協力した」場として [[ISSRE]] を高く評価した。 > 「理論の大部分は 1971〜1983 年に開発され、実践はそのあとに続いた。」(Cusick 2009 より引用) ## 関連 - 主要ソース: [[@2019__arXiv__The First 50 Years of Software Reliability Engineering - A History of SRE with First Person Accounts]] - 関連人物: [[Norman F. Schneidewind]] / [[Martin L. Shooman]] / [[James J. Cusick]] / [[Michael R. Lyu]] - 関連組織: [[ISSRE]] / Bell Labs / AT&T