# ISO/IEC 12207
## 概要
"Information Technology – Software Life Cycle Processes" と題する国際規格であり、ソフトウェアのライフサイクルを Primary(主)・Supporting(支援)・Organizational(組織)の 3 つのプロセス類に分けて記述する。SWEBOK Straw Man 版は、この規格をライフサイクル関連トピックの**分類の基盤と語彙**として採用した。(Source: [[@1998__IEEECS__SWEBOK Straw Man - Chapter 4 Development Methodology for Identifying Knowledge Areas and Related Disciplines]])
## 位置づけ
SWEBOK Straw Man 版第4章によれば、著者らは当初、一般的なソフトウェア工学教科書24冊の目次を分析すれば多様なアプローチ・パラダイムが見つかると予想していたが、実際には教科書間で共通のライフサイクルモデルが見出せなかった。このため、ISO/IEC 12207 をライフサイクル関連トピックの分類の基盤・語彙として採用することが決定された。採用理由は次の5点である。(1) ISO/IEC JTC1 SC7 と IEEE Computer Society Software Engineering Standards Committee(SESC)の双方に採用済みの鍵となる標準であること(IEEE/EIA 版は同じ番号・名称を持つ 12207 の適応版)。(2) SESC がその標準群全体を調和させる中心的標準として位置づけていること。(3) 特定のソフトウェア開発方法・ライフサイクルモデルに依存しないよう設計されていること(Moore は、ウォーターフォール・インクリメンタル・スパイラルなどあらゆる形態のライフサイクルモデルに有用であり、ライフサイクルモデルの選択と標準要求事項へのマッピングは供給者の役割の1つだと述べている)。(4) 構想(concept)から廃棄(retirement)までの全ライフサイクルを網羅すること。(5) 取得者(acquirer)・供給者(supplier)・開発者(developer)・保守者(maintainer)・運用者(operator)という役割を提供すること。
著者らは、ISO/IEC TR-15504(Software Process Assessment)も同様にライフサイクルプロセスを定義していることを認識していたが、12207 が IEEE/EIA と ISO/IEC の双方に採用され標準(Standard)の地位を持つのに対し、15504 は Technical Report Type 2 の地位にとどまることを理由に 12207 を選んだ。TR-15504 が定義し 12207 には含まれない追加プロセス(Primary: 要件抽出プロセス、Support: 測定プロセス・再利用プロセス、Organizational: 品質マネジメントプロセス・リスクマネジメントプロセス・組織整合プロセス)は、Industrial Advisory Board が知識領域の候補として検討したいと考える可能性があると付記されている。この記述から、ISO/IEC 12207 自体がライフサイクルプロセスを Primary(主)・Supporting(支援)・Organizational(組織)という3つのプロセス類に分けて記述する標準であることが読み取れる。(Source: [[@1998__IEEECS__SWEBOK Straw Man - Chapter 4 Development Methodology for Identifying Knowledge Areas and Related Disciplines]], p.20-21)
## 関連
- [[SWEBOK Straw Man Version]]
- [[ソフトウェアライフサイクル]]
## 出典
- *Guide to the Software Engineering Body of Knowledge – A Straw Man Version*, IEEE Computer Society, September 1998.