# ING ## 概要 ING はオランダの銀行で、デジタルバンキングの先駆けとして知られ、顧客を中心に据えた戦略で金融業界において世界的に知られた存在である。『LeanとDevOpsの科学[Accelerate]』第16章は、この企業の変革への取り組みを「今日のIT業界をリードしているものであろう」と評し、ハイパフォーマンスな組織を実現するための基本的な考え方を示す事例研究として本章全体で取り上げる。ING は世界40を超える国で事業展開している。(Source: [[@2018__Impress__LeanとDevOpsの科学 - Chapter 16 ハイパフォーマンスを実現するリーダーシップとマネジメント]] ch.16 p.209-210, p.219) ## 組織モデル 2年前、ING は事業部門ごとに分割された多次元的なマトリックス組織へ移行し、顧客価値の流れ(バリューストリーム)を「トライブ」「スクワッド」「チャプター」という単位で編成した。ほとんどのスクワッドはエンジニアだけでなくマーケティング担当者も含み、この構成を(DevOpsにBizを加えて)「BizDevOps」と呼んでいる。詳細な組織構造・役割定義は [[スクワッド・トライブ・チャプター]] を参照。(Source: [[@2018__Impress__LeanとDevOpsの科学 - Chapter 16 ハイパフォーマンスを実現するリーダーシップとマネジメント]] ch.16 p.211-212) 組織内部の継続的改善を促すコーチ陣(ボガーツ・シュイヤー・ウォルホフ・ファンデルシアー・バージの各氏)が、リーダー・チャプターリード・プロダクトオーナー・IT関連分野のトップを指導する体制をとっている。(Source: 同 ch.16 p.212-213) ## 登場人物(第16章) - **ジャネス・スミット氏**: インターネットバンキング・オムニチャネル部門のITマネージャ、トライブリード。7年前から自チーム内の「組織的な学び」を促進する方法を模索し始めた。現在は本社メインオフィス、最高幹部フロアのすぐ下にオーベヤを構える。「リーダーとしては自分の行動を見つめるほうが先で、人に変化を求めるのはその後でなければなりません」と語る。 - **ジョーディ・ディ・ボス氏**: 新人時代からスミット氏の下で働くチャプターリードの1人で、「戦略的改善」の取り組みも指揮する。チームセキュリティ(心理的なものを含め危害や報復を恐れずに問題や障害をオープンに議論するための安全弁)についてメンバーと学びを共有している。 - **デニー・ウィナンド氏**: 主任デザインエンジニア。昨年昇進して自身のトライブを率いているが、それまではスミット氏の下で働いていた。新たな働き方をスミット氏のトライブや最高幹部のフロアにとどめず、さらに広めようと思案している。 - **ジャン・リッコフ氏**: チャプターリード。「A3マネジメント」「カタ(型)」「リーンスタートアップ」など複数の問題解決法を試した結果、有益な要素を組み合わせた独自の方法を生み出したチームを率いる。 - **マーク・ナイセン氏**: マネージャの1人。ブートキャンプでリーダーの基本的な標準作業を実践し、「もう昔の仕事のやり方には二度と戻りませんから」と語った。 (Source: [[@2018__Impress__LeanとDevOpsの科学 - Chapter 16 ハイパフォーマンスを実現するリーダーシップとマネジメント]] ch.16 p.210-224) ## 関連 - 概念: [[スクワッド・トライブ・チャプター]] / [[変革型リーダーシップ]](コーチとしてのリーダーの実践事例) / [[リーンマネジメント]](オーベヤ・キャッチボールという可視化の実践) - ソース: [[@2018__Impress__LeanとDevOpsの科学 - Chapter 16 ハイパフォーマンスを実現するリーダーシップとマネジメント]] - 書籍: [[LeanとDevOpsの科学[Accelerate]]] ## 出典 - Steve Bell, Karen Whitley Bell 著, 武舎広幸・武舎るみ 訳, 『LeanとDevOpsの科学[Accelerate]』, インプレス, 2018, 第16章.