# Gene Kim
[[Kevin Behr]]・[[George Spafford]] と共に、2013年出版のビジネス小説『The Phoenix Project』を共著した。同書は [[DevOps]] の概念を物語形式で広め、一般への普及に大きく貢献した。(Source: [[@2018__devops.com__The Origins of DevOps - What's in a Name]])
[[IT Revolution]] 所属で、[[Jez Humble]]・[[John Willis]]・[[Patrick Debois]] と共に『[[The DevOps Handbook]]』(2016年)を共著した。『SREの探求』11章「DevOpsの幅広い実践現場で活用されているSREのパターン」は、編者 David Blank-Edelman の依頼を受けて Kim 自身が同書から抜粋・編集した章であり、GoogleのGWSチームにおける自動化テスト文化の誕生・ローンチ/引き継ぎレディネスレビュー(→ [[レディネスレビュー]])・単一共有ソースコードリポジトリという3パターンを、SREの知識体系に由来するものとしてDevOpsコミュニティへ紹介する。同章の記述によれば、Kim は『The DevOps Handbook』の執筆過程で、DevOpsコミュニティが当たり前に思っているプラクティスの多くにGoogleが先駆者だったと繰り返し気付かされたという。(Source: [[@2021__OReillyJapan__SREの探求 - Chapter 11 DevOpsの幅広い実践現場で活用されているSREのパターン]])
さらに [[Nicole Forsgren]]・[[Jez Humble]] と共に『[[wiki/entities/LeanとDevOpsの科学[Accelerate]|LeanとDevOpsの科学[Accelerate]]]』(2018年)を共著した。同書第2章では、製品デリバリのリードタイムと変更のリードタイムの違いを整理した表2.1の典拠として「Kim et al. 2016」が引用されている。(Source: [[@2018__Impress__LeanとDevOpsの科学 - Chapter 2 開発組織のパフォーマンスを計測]] ch.2 p.21)
同書第5章「アーキテクチャのキーポイント」では、共著者3名の調査研究として、システムのタイプ(SoE・SoR・メインフレーム等)がデリバリのパフォーマンスと有意な相関を持たないこと、代わりに[[疎結合のアーキテクチャ]](テスト容易性・デプロイ容易性)がハイパフォーマーを予測すること、疎結合アーキテクチャが組織規模拡大時に開発者1人当たりのデプロイ件数を直線的に増大させる効果を持つことが報告される。(Source: [[@2018__Impress__LeanとDevOpsの科学 - Chapter 5 アーキテクチャのキーポイント]] ch.5)
同書第15章「データの収集方法」は、調査データの収集に用いたメーリングリストの登録者の一つとして「Gene KimとJez Humbleが保有するデータベース[著作や業績に興味をもった人]」を挙げている。Kim・Humbleの著者としての知名度・読者基盤が、DevOps専門家の完全なリストが存在しないためにAccelerate調査が採用した紹介による抽出(referral sampling)/スノーボールサンプリングの初期の勧誘対象の一部として直接活用されたことを示す具体例である。(Source: [[@2018__Impress__LeanとDevOpsの科学 - Chapter 15 データの収集方法]] p.201)
同書「はじめに」によれば、Kimは1999年から技術系組織のパフォーマンスに関する研究を続けてきた人物で、[[Tripwire]](1997年創設)の創設者兼CTOでもある。本調査研究の出発点は、[[Puppet]]社のチームが2012年にDevOpsという(当時まだ広く知られていなかった)概念の理解・採用状況の把握のための研究にKimへの参画を求めたことにあり、Kimはその後Jez Humbleにも協力を仰ぎ、2013年末までに全世界の組織から4,000件の回答を集めて分析した(当時この種の調査では最大規模)。同年末、Nicole Forsgrenも加わって著者3人の共同研究体制が固まり、Puppet社のチームとともに『2014 State of DevOps Report』の準備作業を始めた。(Source: [[@2018__Impress__LeanとDevOpsの科学 - Introduction はじめに]] p.xxiv-xxv)