# Frederick W. Taylor ## このソースでの役割 Mahoney が [[@1990__CWIQuarterly__The Roots of Software Engineering]] で、アメリカのソフトウェア工学思考が暗黙に借用してきた2つの生産性モデルの一つ(もう一方は [[Henry Ford]] の組立ライン)として検討する「科学的管理法(scientific management)」の提唱者。『The Principles of Scientific Management』(1911)で管理の4つの主要な職務を定式化した。 > 1. 経験則を置き換える、労働の各要素ごとの科学を確立すること > 2. 労働者が自ら仕事を選び自己流で訓練していた過去に代え、科学的に労働者を選抜・訓練・教育・育成すること > 3. 開発された科学の原理に従ってすべての作業が行われるよう、労働者と心から協力すること > 4. 管理と労働者の間で仕事と責任をほぼ均等に分担すること Mahoney はこの4職務を1960年代のソフトウェア生産に照らし、いずれも果たされていなかったと分析する ── プログラミングの科学が未確立なため第一の職務が果たせず、それゆえ第三の職務も遂行できない。品質標準の欠如は誰もが嘆く事態であり(第三の職務の欠如)、大規模プログラミングプロジェクトで誰が何をするのに最も適しているかについても合意がなかった(第四の職務の欠如)。Taylor は生産性を管理と労働者の五分五分の取り組みだと強調したが、1960年代のマネジメント科学は、計算機科学がいまだ確立できていなかったソフトウェア生産の科学的基盤を代わりに供給することはできなかった。(Source: [[@1990__CWIQuarterly__The Roots of Software Engineering]] §6) ## 関連 - source: [[@1990__CWIQuarterly__The Roots of Software Engineering]] - concept: [[ソフトウェア工学の起源]] ## 出典 - Frederick Winslow Taylor, *The Principles of Scientific Management* (1911; repr. N.Y.: Norton, 1967), 36–37. - 上記は Michael S. Mahoney, "The Roots of Software Engineering", *CWI Quarterly* 3, 4 (1990), 325–334 経由での孫引き。