# F.L. Bauer
## このソースでの役割
Mahoney が [[@1990__CWIQuarterly__The Roots of Software Engineering]] で引用する、IFIP 71 での報告「Software Engineering」の著者。1960年代末の「ソフトウェア危機」に対する当時の共通認識を、次の不満リストとして要約した。
> - 既存のソフトウェア生産はアマチュアによって行われている
> - 既存のソフトウェア開発は場当たり的な試行錯誤か「人海(million monkey)」方式で行われている
> - 既存のソフトウェアは信頼性が低く、恒常的な「保守」を必要とする(「保守」という語は最初から予期された欠陥を指すのに誤用されている)
> - 既存のソフトウェアは乱雑で透明性を欠き、改良・積み増しを妨げる
> - 既存のソフトウェアは期待より遅く高コストで届き、約束された機能を満たさない
抄録では半ば冗談めかして「ソフトウェアエンジニアリングとはコンピュータサイエンティストには手に負えないほど困難なコンピュータサイエンスの部分である」と述べる一方、真面目な定義として「経済的に、信頼性が高く実機上で効率的に動作するソフトウェアを得るための、健全な工学原理の確立と適用」を提示し、さしあたり産業工学(industrial engineering)のモデルで進めることを提案した。(Source: [[@1990__CWIQuarterly__The Roots of Software Engineering]] §5, IFIP 71 "Software Engineering" report)
## 関連
- source: [[@1990__CWIQuarterly__The Roots of Software Engineering]]
- concept: [[ソフトウェア危機]] / [[ソフトウェア工学の起源]]
## 出典
- F.L. Bauer, "Software Engineering", *Information Processing 71* (Amsterdam: North-Holland Publishing Co, 1972), I, 530–538.
- 上記は Michael S. Mahoney, "The Roots of Software Engineering", *CWI Quarterly* 3, 4 (1990), 325–334 経由での孫引き。