# Aurora DSQL > [!note] 同名に注意 > [[Amazon Aurora (Database)]](classic Aurora、MySQL/PostgreSQL 互換の単一ライター + 分散ストレージ型 OLTP サービス)とは**別のシステム**である。論文自身が脚注で「Aurora DSQL または DSQL と言うときは本論文のシステムを指し、Aurora と言うときは Aurora MySQL/PostgreSQL を指す」と明示的に区別している。 Aurora DSQL は [[Amazon Web Services]] が提供するサーバーレス SQL データベースで、クラウド規模のトランザクション処理とマルチリージョンのアクティブ・アクティブ運用を目的に設計されている。Query Processor・Adjudicator・Journal・Crossbar・Storage という 5 種の独立サービスに分解された disaggregated アーキテクチャを持ち、各コンポーネントが単一障害点を持たずに水平スケールする([[@2026__arXiv__Aurora DSQL - Scalable, Multi-Region OLTP]])。 Query Processor は Firecracker MicroVM 内で PostgreSQL エンジンを実行し、ローカル状態を持たない。読み取りは MVCC による精密タイムスタンプベースの座標不要パス、書き込みは Adjudicator による楽観的並行制御(OCC)でコミット時にのみ座標するパスを採用し、クロスリージョン通信をコミット時の 1 回に限定することでレイテンシを最小化する。isolation level は strong snapshot isolation(PostgreSQL の REPEATABLE READ 相当 + 線形化可能性)のみをサポートし、read-write 競合ではなく write-write 競合のみで中断する。 [[Marc Brooker]] はポッドキャストインタビューで、ストレージ層を「データベースの全行を保持する完全なキャッシュ」と位置づけ、これによって空/不正確なデータで遅くなる状態が存在しなくなり、[[メタ安定障害]]の温床となる二峰性(モダリティ)を設計時に排除したと説明している([[@2026__YouTube__AWS Distinguished Eng - Learning From 3000 Incidents And How Engineering Is Changing (Marc Brooker)]])。 ## 関連 source - [[@2026__arXiv__Aurora DSQL - Scalable, Multi-Region OLTP]](Brooker, Bowes, Hershey, van der Merwe, Morle, Strydom — arXiv 2026) - [[@2026__YouTube__AWS Distinguished Eng - Learning From 3000 Incidents And How Engineering Is Changing (Marc Brooker)]](Marc Brooker インタビュー、2026年4月)