# Alexander of Aphrodisias ## 概要 2世紀末〜3世紀初頭に活動した逍遥学派(Peripatetic school)の哲学者で、アリストテレス著作への注解者として知られる(「注解者(*ho exēgētēs*)」の異名を持つ)。『分析論前書』『トピカ』『形而上学』などへの注解を残した。 [[@2003__SEP__Episteme and Techne]] では、[[Aristotle]] の「大部分の場合に成り立つ(*hôs epi to polu*)」偶然性の議論(『分析論前書』32b5–20)を敷衍し、**stochastic technê(蓋然的・的当て的技術)**という概念を導入した人物として扱われる。大工仕事のように確定的な手順で目標を確実に達成できる technê と、医術のように最善を尽くしても偶然によって失敗しうる technê を区別し、後者の課題(*ergon*)は目標の達成そのものではなく「目標達成のためにあらゆる手を尽くすこと」にあるとした(『トピカ』注解 32,10–34,1)。この区分はストア派の徳論(→ [[@2003__SEP__Episteme and Techne]] §4)を理解するための重要な補助線として位置づけられる。また『形而上学』注解では、情念を持たない神々には徳が不要で純粋な観照(theorizing)だけが残るという神学的論拠から、理論知(episteme)の実践への優越を主張した(→ [[エピステーメー]])。 ## 関連 - 注解対象: [[Aristotle]] ## 出典 - [[@2003__SEP__Episteme and Techne]]