# ActivityPub
ActivityPub は W3C(Social Web Working Group)が2018年に標準化したパブリッシュ/サブスクライブ型のプロトコルであり、Mastodon をはじめとする Fediverse 上のアプリケーション間の相互運用性を支える基盤である。パブリッシュ/サブスクライブ型システムに関する少なくとも1987年まで遡る長年の研究成果が取り込まれている。(Source: [[@2026__LambdaNote__ネットワークシステムについて語るときに我々の語ること - Chapter 6 集権化と非集権化]] ch.6 §6.4)
## 標準プロトコルとしての意義
「Mastodon」という語自体が、ActivityPub を使ったソーシャルネットワークの名称・ActivityPub を実装したサーバソフトウェアの代表実装・対応クライアントアプリケーションの名称という複数の意味を持つ。HTTP を実装した Web ブラウザやサーバが多数存在するのと同様に、ActivityPub の実装(サーバ・クライアント)は Mastodon 以外にも GoToSocial・Takahē・Pixelfed・BookWyrm など多数存在する。著者は、安定した標準プロトコルの存在が複数レイヤーでの強固なイノベーションの基盤となり、それ自体が一種のレジリエンスを生むと評価する。仮に Mastodon の現行サーバ実装が持続不可能になっても、標準プロトコルが安定している限り新しい実装の開発を妨げるものは何もない。(Source: ch.6 §6.4)
一方で、標準プロトコルの安定性は諸刃の剣でもある。単一組織内であればプロトコルへの抜本的な変更や別の仕組み(gRPC等)への置き換えが比較的容易だが、複数の独立した実装が依存する標準プロトコルではそうした変更は困難になる。それでもインターネットの歴史が示すように、うまく定義されたプロトコルは実装手段やその上で動くアプリケーションの実験を促し、数十年にわたるイノベーションと成長を牽引してきた。著者は ActivityPub についても、将来の非集権型インターネットを支えるプロトコルの一つになるだろうと楽観視している。(Source: ch.6 §6.4)
## 出典
- Larry Peterson・Bruce Davie 著, 進藤資訓 訳, 『ネットワークシステムについて語るときに我々の語ること』, ラムダノート, 2026, 第 6 章 §6.4.