# 坪内佑樹
[[さくらインターネット研究所]]研究員。[[京都大学]]大学院情報学研究科知能情報学専攻にて博士(情報学)を取得(2025 年 3 月)。博士論文 "Scaling Telemetry Workloads in Cloud Applications: Techniques for Instrumentation, Storage, and Mining" では、クラウドアプリケーションのテレメトリーワークロードのスケーリングを計測・保存・分析の 3 層で技術的に解決した。
SRE を工学として体系化する試みを継続しており、[[サイバネティクス]]・[[なめらかなシステム]]・[[セルフクラフト]]等の思想的枠組みと、[[MetricSifter]]・[[HeteroTSDB]] 等の具体的システムの両面で研究を展開する。IOTS2025 招待講演では「SRE はサイバネティクスの夢をみるか?」と題し、未知を未知のまま扱う SRE の構想を提示した。
## 主な業績
- [[MetricSifter]]: 障害箇所特定の前処理としての教師なし特徴量削減法(IEEE Access, 2024)
- [[HeteroTSDB]]: 異種分散 KVS 間の自動階層化による時系列データベース(情報処理学会論文誌, 2021)
- eBPF ソケットベースのフロー集束法: 低オーバーヘッドなネットワークコールグラフ計測(JIP, 2022)
## SRE NEXT 登壇歴
- 2020: 基調講演「SRE の総論と取り組んでいる研究の話」
- 2022: 公募「AIOps研究録―SREのためのシステム障害の自動原因診断」。症状アラートと原因診断を分け、時系列削減・形状クラスタリング・因果グラフ生成を接続する構想を説明した。([[@2022__SRE NEXT 2022__AIOps研究録―SREのためのシステム障害の自動原因診断]])
- 2023: 公募「SRE 論文への招待」。未普及技術論文をエンジニアの実装・適用のアイデア源として捉え、学際的な SRE 論文の探し方・読み方・記録方法を紹介した。([[@2023__SRE NEXT 2023__エンジニアのためのSRE論文への招待]])
- 2024: 「工学としての SRE 再訪」→ **ベストスピーカー賞**受賞。[[@2024__SRE NEXT 2024__工学としてのSRE再訪]]
- 2025: 「とあるSREの博士『過程』」→ 博士課程の動機・3 つの個別研究・博士論文のまとめ方・振り返りを語った。[[@2025__SRE NEXT 2025__とあるSREの博士「過程」]]
## 博士課程の知的系譜
SRE NEXT 2025 講演で明かされた思考の変遷: (1)「技術を使う側から作る側になりたい」(2015 年 #wakateinfra)→ (2) CS では難しくとも運用を含むエンジニアリングなら作る側になれる → (3) 博士課程を学術研究の訓練場として位置付け → (4) 3 つの個別研究を "Scaling Telemetry Workloads" として体系化 → (5) メンタルモデルの転換:「作る側」から「積み重ねていきたい」へ。この系譜は SRE NEXT 2024「工学としての SRE 再訪」→ IOTS2025「サイバネティクスの夢」→ SRE NEXT 2025「博士『過程』」という講演三部作を形成する。(Source: [[@2025__SRE NEXT 2025__とあるSREの博士「過程」]])
## YAPC 登壇歴
- 2013: YAPC::Asia Tokyo 2013 にて「はてなのサーバ管理ツールの話」で初登壇。Perl / SNMP / RRDtool によるサーバ管理ツール開発を紹介。
- 2015: YAPC::Asia 2015 にも登壇。
- 2025: YAPC::Fukuoka 2025 ゲストセッション「SREのためのテレメトリー技術の探究」。12 年間のテレメトリー探究の道を 69 枚のスライドで総括し、博士論文のコアコンセプト "Scaling Telemetry Workloads" と今後の 4 探究方向(テレメトリー SDGs / AI for SRE / Observability for AI Systems / Controllability)を提示した。([[@2025__YAPC Fukuoka 2025__SREのためのテレメトリー技術の探究]])
## その他の登壇歴
- 2025: Observability Conference Tokyo 2025「AIスパコン「さくらONE」のオブザーバビリティ」。さくらONE の OTeL + Grafana によるリソース分析基盤の構成を開示し、クラウドネイティブ分野との「オブザーバビリティギャップ」を 3 つに整理した。eBPF による GPU ゼロコード計装と R-Pingmesh による RoCE ネットワーク常時監視で解消を目指すとした。([[@2025__O11yConTokyo2025__AIスパコン「さくらONE」のオブザーバビリティ]])
## 出典
- [[@2024__SRE NEXT 2024__工学としてのSRE再訪]]
- [[@2025__IOTS2025__SREはサイバネティクスの夢をみるか]]
- [[@2024__IEEE Access__MetricSifter - Feature Reduction of Multivariate Time Series Data for Efficient Fault Localization in Cloud Applications]]
- [[@2025__SRE NEXT 2025__とあるSREの博士「過程」]]
- [[@2022__SRE NEXT 2022__AIOps研究録―SREのためのシステム障害の自動原因診断]]
- [[@2023__SRE NEXT 2023__エンジニアのためのSRE論文への招待]]
- [[@2025__YAPC Fukuoka 2025__SREのためのテレメトリー技術の探究]]
- [[@2025__O11yConTokyo2025__AIスパコン「さくらONE」のオブザーバビリティ]]