# Vertical Memory Expansion
## 定義
Vertical Memory Expansion(垂直メモリ拡張)とは、クラウドやサーバーレス環境において、実行中の単一関数インスタンスやサンドボックスに対して、インスタンスを再起動または再スケジューリング(水平スケール)することなく、実行時に動的かつオンデマンドにメモリ容量を追加割り当てするリソース管理手法である。(Source: [[@2026__TACO__CheriMore: On-Demand Vertical Memory Expansion for Capability Serverless Runtime]] §1, §3.2)
## 未編纂の観察
- **水平スケーリングと垂直スケーリングの相補性**: サーバーレスではトラフィック増大に対してインスタンス数を増やす水平スケーリング(Scale-out)が主流であるが、初期起動遅延(コールドスタート)やバースト時のメモリ枯渇に対処するには、既存インスタンスのメモリ上限を即座に引き上げる垂直スケーリング(Scale-up)が極めて有効である。垂直拡張をミリ秒単位で完了させ、Prometheusなどの可観測性指標を用いて低負荷インスタンスを水平的に世代交代させるハイブリッド戦略により、リソース浪費とコールドスタートを最小化できる。(Source: [[@2026__TACO__CheriMore: On-Demand Vertical Memory Expansion for Capability Serverless Runtime]] §1, §3.2.1)
- **垂直拡張における主な所要時間はOSのページ初期化**: 256 MiBのオンデマンド拡張にかかる時間(約13.4 ms)のうち、ケイパビリティ境界の再構成やコンテキストスイッチは数%に過ぎず、約69%はカーネル側の`struct page`構造体の初期化、約16%はメモリアロケータ(バディシステム)への登録に費やされる。(Source: [[@2026__TACO__CheriMore: On-Demand Vertical Memory Expansion for Capability Serverless Runtime]] §5)
## 未解決の問い
- 垂直メモリ拡張によって断片化した物理メモリ空間を、コンパクションやページマイグレーションを伴わずに安全に回収・縮小する効率的な手法は何か。
## 関連
- ソース: [[@2026__TACO__CheriMore: On-Demand Vertical Memory Expansion for Capability Serverless Runtime]]
- 概念: [[Capability-based Security]] / [[CHERI]] / [[LibOS]] / [[信頼計算基盤(TCB)]] / [[最小権限設計]]
## 出典
- [[@2026__TACO__CheriMore: On-Demand Vertical Memory Expansion for Capability Serverless Runtime]]