## 定義 KPI異常検知(KPI Anomaly Detection)は、産業システム・IT運用で収集される監視指標(Key Performance Indicator, KPI)の時系列データから、技術的な故障・運用上の障害・人的ミス等に起因する異常な挙動を検知するタスクである。単一KPIの単変量問題として扱われる場合と、複数KPIを同時に扱う多変量問題として扱われる場合がある。ラベル付き異常データの希少性からクラス不均衡が生じやすく、多くの手法は正常データのみで学習する教師なし・再構成ベースのアプローチを採る。(Source: [[@2024__OJCS__Large Pretrained Foundation Model for Key Performance Indicator Multivariate Time Series Anomaly Detection]]) KPI異常検知は [[異常検知]] の一分野であり、[[時系列異常検知ベンチマーク]] が扱う一般的な時系列異常検知タスクの中でも、産業システム・ITシステムの運用監視という文脈に特化したものである。 ## 子概念 (なし) ## 横断的知見 - KPI異常検知における多変量データの扱いには、次元をまたいで特徴を混合する方式(Informer・Anomaly Transformer)と、次元を独立に扱う方式(PatchTST)の二系統があり、[[ViTSD]] は後者に着想を得つつ、次元ごとの特徴抽出ヘッドを個別に持ちながら事前学習済みバックボーンを共有するハイブリッド構成を採る。これは、システム全体の多様なデバイス由来のKPIでは次元間の変動パターンが大きく異なり、単一モデルの共有では捉えきれないという観察に基づく。(Source: [[@2024__OJCS__Large Pretrained Foundation Model for Key Performance Indicator Multivariate Time Series Anomaly Detection]]) - ラベル付きKPIデータの希少性という制約に対し、[[ViTSD]] は他ドメイン(コンピュータビジョン)で事前学習済みの大規模モデルをパッチ操作経由で転用するアプローチを取る。時系列をテキスト化してNLPモデルへ入力する系統(TEST・OFA・PromptCast・TEMPO)、1次元系列を2次元画像へ変換してCVモデルへ入力する系統(ViTST・TimeNet)とは異なり、パッチ化という時系列とCVで共通する前処理を接点にTransformerエンコーダーをほぼそのまま流用する点が特徴。(Source: [[@2024__OJCS__Large Pretrained Foundation Model for Key Performance Indicator Multivariate Time Series Anomaly Detection]]) ## 未解決の問い - 事前学習済み大規模モデルの転用によるKPI異常検知の性能向上は、ViT以外のバックボーン(NLP系大規模言語モデル等)でも同様に確認されるか。 - 高次元KPI(MSLのような55次元)で性能が伸び悩む現象は、チャネル独立特徴抽出の次元数スケーラビリティに起因するのか、それとも他の要因か。 ## 参照 - [[@2024__OJCS__Large Pretrained Foundation Model for Key Performance Indicator Multivariate Time Series Anomaly Detection]]