# Five Minute Rule ## 定義 Five Minute Ruleは、あるディスクページの参照頻度が約60秒に1回を超えるなら、そのページをディスクに置くよりメモリバッファに常駐させたほうがコスト面で得になる、という経験則である。ディスクアーム1本が1秒あたり1 I/Oを提供する償却コストと、4 KBytesのディスクページを1秒間バッファするメモリコストの比から導かれる閾値であり、原論文はこの比を COSTP/COSTm を1ページサイズ(MBytes単位)で割った値として定式化する。1987年にJim GrayとFranco Putzoluが提唱した際の閾値は5分だったが、ディスクアームよりメモリ価格の下落が速いため閾値時間は年々短くなっており、1995年時点では約60秒(62.5秒)相当になっていた(Source: [[@1996__Acta Informatica__The Log-Structured Merge-Tree (LSM-Tree)]])。 ## 未編纂の観察 - **LSM-treeのC0/C1構成における最適化問題は、Five Minute Ruleが個々のページ単位で下す「バッファすべきか否か」の二値判定を、成分全体のサイズ比という連続変数に置き換えたものと解釈できる**: [[@1996__Acta Informatica__The Log-Structured Merge-Tree (LSM-Tree)]]は、Continuum Structure(B-tree等)ではAccount-ID||Timestampインデックスの葉ページが約2,300秒に1回しか参照されずFive Minute Ruleの閾値を大きく下回るためメモリ常駐が正当化できない、という前提から出発する。LSM-treeはこの制約を、個々のページをバッファするかわりに「頻繁に更新される小さな成分C0全体を常にメモリに置く」という設計に転換することで回避しており、Five Minute Ruleが定義する「hot/warm/cold」の3温度帯([[@1996__Acta Informatica__The Log-Structured Merge-Tree (LSM-Tree)]] Figure 3.1)のうち、個々のエントリではなく成分全体をhot側に押し上げる効果を持つ、と論文自身が結論(§6)で位置づけている。 ## 未解決の問い - (初出のためまだ横断的な問いは蓄積されていない。他ソースでの言及を待つ。) ## 関連 - [[LSMツリー]] — Five Minute Ruleが定義するデータ温度モデルを前提に、C0成分のメモリ常駐設計を正当化する。 - [[B-tree]] — Continuum Structureとして、Five Minute Ruleの閾値を下回るページをバッファできない典型例。