# CI/CDオブザーバビリティ ## 定義 CI/CDオブザーバビリティとは、CI(ソースコードからビルド成果物を生成する過程)とCD(成果物を本番へロールアウトする過程)を本番稼働システムと同じ厳密さで計測・分析する取り組みである。CI/CDシステムのオントロジー(ワークフロー・ジョブ・ステップ)を分散トレーシングの語彙(トレース・スパン群・スパン)に写像することで、ジョブ単体の成功/失敗計測から、DAG(有向非巡回グラフ)全体のクリティカルパス分析、予測可能性(SLI/SLO)、キャッシュ・冪等性、フレークとテイルレイテンシのトレードオフまでを一貫した枠組みで扱えるようになる。ビルドは本番の高RPSサービスと異なり全リクエストの背後に手待ちの開発者がいるため、計装投資のROIが観測可能性の適用先の中でも最良になるとされる。(Source: [[@2026__OReilly__Observability Engineering 2E - Chapter 18 Observability for CI-CD Pipelines]]) ## 横断的知見 - (単一ソースのみのため、現時点では蓄積なし。今後 CI/CD 計測・DevOps 計測の他ソースが取り込まれ次第、ここに突き合わせ観察を追記する。) ## 未解決の問い - ワークフロー=トレース・ジョブ=スパンという写像は、複数リポジトリにまたがるモノレポCI(1トレースが複数トレースへ分岐する構成)にどこまで拡張できるか。 - クリティカルパス分析([[クリティカルパス分析]])は元々マイクロサービスのRPCコールグラフに対して確立された手法だが、CI/CDのDAG(依存関係が静的に定義される)とマイクロサービスの呼び出しグラフ(実行時に動的に決まる)とでは、クリティカルパス特定のアルゴリズム的な難易度がどう異なるか。 - ビルドSLI/SLOの「成功率」「end-to-endユーザー時間」は本番システムのSLOと同じ計算・運用手法(バーンレート、エラーバジェット)を転用できるか、CI特有の設計(リトライ・フレーク)が必要か。 - Amdahlの法則([[アムダールの法則]])がCIの並列化限界として顕在化した後の「キャッシュ戦略の再設計」は、一般にどのような判断基準(ROI試算)で「並列ワーカー追加」から「アーキテクチャ変更」への投資判断を切り替えるべきか。 ## 関連 - 概念: [[クリティカルパス分析]] / [[ヘルメティックビルド]] / [[分散トレーシング]] / [[開発者生産性]] / [[DORA]] / [[アムダールの法則]] / [[DevOps]] - 実体: [[Honeycomb.io]] / [[OpenTelemetry]] / [[Docker]] / [[GitHub Actions]] / [[CircleCI]] - ソース: [[@2026__OReilly__Observability Engineering 2E - Chapter 18 Observability for CI-CD Pipelines]] ## 出典 - [[@2026__OReilly__Observability Engineering 2E - Chapter 18 Observability for CI-CD Pipelines]]