# 自律型リサーチエージェント
## 定義
自律型リサーチエージェント(autonomous research agent)は、文献調査、仮説生成、実験コードの実装、評価の実行、および知見の要約といった科学的探究・機械学習実験のループを、人間の介入なしに自動的に反復遂行するLLMベースのエージェントシステムである(Karpathy, 2026; Lu et al., 2024)。単一エージェントによる局所探索(AutoResearch 等)から、Git などの共有メモリを介して複数エージェントが非同期に成果・追試を蓄積する集合知型システム(Agora 等)へと発展している。
## 未解決の問い
- 共有リサーチ状態(DAG)の導入は、孤立した並行探索や単純なフラットログと比較して、計算単位あたりの発見効率を因果的に向上させるか(Agora Appendix C の対照実験課題)。
- エージェントコミュニティが単一の局所解(モノカルチャー)に収束するのを、人間の介入なしに自律的に検知・打破するメカニズムはどう設計されるべきか。
- エージェントが生成した仮説やコードの安全性・正当性を、外部の検証器や人間がスケールを保ったまま監査・保証する境界はどうあるべきか。
## 未編纂の観察
- AutoResearch のような単一ワーカー型アプローチでは、複数セッションを並行実行すると各セッションが独立して初期化されるため、ワーカーの増加が探索の重複と早期収束(局所解へのスタック)を招く(Source: [[@2026__arXiv__Agora - Git as Shared Memory for Collective AutoResearch]] §1)。
- Agora は研究過程を Git コミットによる追記専用 DAG として定式化し、他アカウントによる追試・後続利用に基づく「証拠スコア」と、意味的クラスタリングによる多様性考慮 UCB(exploit / explore known / explore novel)を導入することで、中央プランナーなしに 13 体のエージェントが約 12 日間にわたり協調探索・相互追試を完走できることを実証した(Source: [[@2026__arXiv__Agora - Git as Shared Memory for Collective AutoResearch]] §3・§4)。
## 関連
- [[マルチエージェント協調]]
- [[集合知]]
- [[@2026__arXiv__Agora - Git as Shared Memory for Collective AutoResearch]]
## 出典
- [[@2026__arXiv__Agora - Git as Shared Memory for Collective AutoResearch]]