## 定義
プラントのコベクトル(双対空間 X* の元)z* が「可観測(observable)」であるとは、出力信号 y₁(t) = [b*, φ(t; x, 0)] の有限区間の測定から、任意の状態 x における z* の正確な値 [z*, x] を一意に決定できることをいう。すべてのコベクトルが可観測であるとき、プラントは「完全可観測(completely observable)」であるという。離散時間・単出力の線形定常プラントが完全可観測であるための必要十分条件は、コベクトル列 (Φ*)⁻¹b*, ..., (Φ*)⁻ⁿb* が線形独立であることである。この条件は可制御性の判定条件(a, Φ⁻¹a, ...の線形独立性)と、Φ↔Φ*・a↔b* の置き換えのもとで構造的に同型である。(Source: [[@1960__IFAC1960__On the General Theory of Control Systems]])
## 横断的知見
- (2026-08-26 時点で ingest 済みソースは本概念について 1 件のみのため、複数ソース間の横断的知見は未蓄積。今後関連ソースが ingest されたらここに追記する。)
## 未解決の問い
- 多入力/多出力系における可観測性判定条件は、単出力の場合の式 47 からどう一般化されるか。
- [[@1960__IFAC1960__On the General Theory of Control Systems]] の最速オブザーバスキーム(式 51、Figure 3)は、後年「カルマンフィルタ」として定式化される確率的推定問題(観測にノイズが乗る場合)とどのように接続されるか。同論文の参考文献 7(Kalman 1960, J. Basic Engng)がその直接の後継と位置づけられるが、本 wiki では未 ingest。
- 完全可観測性が成立しない場合、どの状態変数の組み合わせ(部分空間)が観測可能かを具体的に特定する一般的な手続きは何か。
## 関連
- [[@1960__IFAC1960__On the General Theory of Control Systems]] — 可観測性の定義・判定条件・Fundamental Theorem for Linear Observation Systems の原論文
- [[可制御性]] — 双対性原理により本概念と対応する双対概念
- [[双対性原理(制御理論)]] — 可制御性と可観測性を結ぶ原理
- [[R. E. Kalman]] — 提唱者
## 出典
- [[@1960__IFAC1960__On the General Theory of Control Systems]]