# データ発見
## 定義
データ発見とは、利用者が大量の表やデータセットの中から、目的に合うデータの意味・所在・系譜・利用者を見つけ、分析へ使える状態にする取り組みである。
単なる名前検索ではなく、表と列の説明、検索タグ、プロジェクト、元データと派生データの関係、問い合わせ経験を持つ専門利用者を組み合わせる。(Source: [[@2010__SIGMOD__Data Warehousing and Analytics Infrastructure at Facebook]])
## Facebookにおける実装
FacebookのアドホックHive-Hadoopクラスタには2万を超えるテーブルがあり、毎月数百人が問い合わせていた。
利用者が表・列の説明を追加・修正し、タグやプロジェクト名を付ける協調的なメタデータ編集によって、スキーマ変更とデータセットの変化に追随する検索可能な知識を育てた。
クエリログからはデータ系譜と、特定の表を頻繁に問い合わせる専門利用者を抽出した。
これらの機能は、HiveのWebインターフェースHiPalに統合され、クエリを作成する時点でメタデータ・系譜・問い合わせ先へ到達できるようにした。(Source: [[@2010__SIGMOD__Data Warehousing and Analytics Infrastructure at Facebook]])
## 横断的知見
- **データウェアハウスの集中化は、格納先を一つにまとめるだけでは分析可能性を完成させない**: [[データウェアハウス]]が整理する企業内データの集約理由と、本ソースのFacebook運用を突き合わせると、複数の業務系データを横断できるようにした後で、表・列の意味、派生関係、専門知識を再び利用者へ接続するメタデータ層が必要になる。(Source: [[@2010__SIGMOD__Data Warehousing and Analytics Infrastructure at Facebook]], [[@2026__OReilly__Designing Data-Intensive Applications 2E - Chapter 1 Trade-Offs in Data Systems Architecture]])
## 未解決の問い
- 利用者が編集するメタデータの正確性・鮮度・網羅性を、クエリログ以外の情報でどう検証するか。
- 自動抽出した系譜が、HiveのUDF・独自スクリプト・外部テーブルを含む処理でどこまで完全になるか。
- 専門利用者への質問を、データ品質・アクセス権・個人の応答負荷を損なわずにどう提供するか。
- 現代のデータカタログ・データ契約・データメッシュは、Facebookが示した協調メタデータ編集とどの部分で同じ問題を解いているか。
## 関連
- ソース: [[@2010__SIGMOD__Data Warehousing and Analytics Infrastructure at Facebook]]
- 実体: [[Apache Hive]] / [[HiPal]] / [[Databee]]
- 概念: [[データウェアハウス]] / [[導出データ]] / [[データ品質SLO]]
## 出典
- [[@2010__SIGMOD__Data Warehousing and Analytics Infrastructure at Facebook]]
- [[@2026__OReilly__Designing Data-Intensive Applications 2E - Chapter 1 Trade-Offs in Data Systems Architecture]]