# コードブックによるイベント相関
## 定義
符号理論(coding theory)の枠組みをネットワークのアラーム相関に応用し、観測可能な症状(シンプトム)イベントを、それを引き起こした問題を一意に識別する「符号(コード)」とみなし、相関処理をその符号の復号(decoding)として再定式化する手法である。因果尤度を半環(semi-ring)として一般化することで、決定論的・確率的・時間的モデルを同一の数学的枠組みで扱い、監視対象とする症状の最小部分集合(コードブック)をオフラインで事前選択し、リアルタイムの相関処理をコードブックへの高速な最近傍照合に還元する二段階設計を特徴とする。コードブックの半径(コード間の最小距離の半分)が、観測誤り(症状の欠落・誤警報)とモデル誤りの双方に対する頑健性を定量的に保証する。(Source: [[@1995__IM__A Coding Approach to Event Correlation]])
## 未解決の問い
- コードブック選択(プルーニングアルゴリズム)自体の計算量・最適性は原論文では詳細に論じられておらず、後続研究でどのように定式化・改善されたか。
- SEMSのベンチマーク詳細は別の社内技術レポート(Kliger et al. 1994b)に委ねられており未取り込みである。定量評価を再現可能な一次資料を追加できるか。
- 半環による因果尤度モデル(決定論的D・確率的P・時間的T・複合PxT)の一般化は、後年のグラフベース根本原因分析([[根本原因分析]])や統計的異常検知とどのような系譜関係にあるか。この符号理論的な系譜は、現在のAIOps文献でどの程度参照・継承されているか。
## 関連
- ソース: [[@1995__IM__A Coding Approach to Event Correlation]]
- 概念: [[根本原因分析]](古典的なアラーム相関パイプラインの一系譜として)、[[Fault Localization]]、[[ログベースイベント相関]](同じくアラーム/イベント相関を扱うが、宣言的パターンルールに基づく系譜との対比。詳細は同ページの未編纂の観察を参照)
## 出典
- [[@1995__IM__A Coding Approach to Event Correlation]]