# エフェクチュエーション ## 定義 高い不確実性に対して非予測的コントロールによって対処する思考様式。5 つのヒューリスティクスからなる: (1) **手中の鳥の原則**——手元にある資源から始める、(2) **許容可能な損失の原則**——失っても許容できる範囲で行動する、(3) **クレイジーキルトの原則**——利害関係者を巻き込み協力を得る、(4) **レモネードの原則**——偶然を活用する、(5) **飛行機のパイロットの原則**——制御可能な範囲に集中する。(Source: [[@2025__DICOMO2025__なめらかなシステムと運用維持の終わらぬ未来]], p.48; 出典: Read, S. 2009) [[三宅悠介]]は[[@2025__DICOMO2025__なめらかなシステムと運用維持の終わらぬ未来]]において、エフェクチュエーションを「目的が与えられる前提を手放す実践枠組み」として導入した。目的も関係資源や状況との再帰的な関わりの中から立ち現れるという前提に立ち、手段から始めて対話的・探索的に目的を構成していく方式は[[なめらかなシステム]]が目指すものと整合する。 ## 横断的知見 - 1 ソース目のため横断的知見は今後追記予定。なめらかなシステムの「目的の事後的形成」(2018 年来の課題)に対して、エフェクチュエーションは起業研究から輸入された実践的な方法論的裏付けを与えた。 ## 未解決の問い - エフェクチュエーションは人間の起業家を前提とした思考様式であるが、AI エージェントに移植する場合にヒューリスティクスの「許容可能な損失」「レモネード(偶然の活用)」はどのように定式化されるか。 - なめらかなシステムの文脈では、エフェクチュエーションの「資源の拡大サイクル」がユーザ・エージェント・情報システム間でどう循環するかが未整理。 ## 関連 - [[なめらかなシステム]] — 目的生成的ななめらかさの理論的補強として導入 - [[再帰化]] — エフェクチュエーション導入以前の「与えられた目的」枠組み ## 出典 - [[@2025__DICOMO2025__なめらかなシステムと運用維持の終わらぬ未来]] (p.48-49)