今年も基本的には日々自分の研究プロジェクトを黙々と進捗させていた。
所属するさくらインターネット研究所での日々のコミュニケーションや副業先であるTopotalでアドバイス業務をこなしていた。
この記事では、目先の研究プロジェクト以外にも、目に触れた書籍やブログ記事をインプットしたり、それらのインプットをもとに考えたことを振り返っていく。
## [続く道 花の跡 - ななせ悠 | 少年ジャンプ+](https://shonenjumpplus.com/episode/4856001361331145833)
- Computer(計算手)のマンガ
- http://museum.ipsj.or.jp/guide/pdf/magazine/IPSJ-MGN150808.pdf (1974)
[「AIが出てきた今とリンクする」 昭和20年代の“計算手”を描いたマンガ「続く道 花の跡」が話題に](https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2306/16/news178.html)
## ウィーナー界面
[https://notes.yuuk.io/notes/scholarship/ウィーナー界面](https://notes.yuuk.io/notes/scholarship/%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%8A%E3%83%BC%E7%95%8C%E9%9D%A2)
サイバネティックス
> われわれの状況に関する二つの変量があるものとして、その一方はわれわれには制御できないもの、他の一方はわれわれに調節できるものであるとしましょう。そのとき制御できない変量の過去から現在にいたるまでの値にもとづいて、調節できる変量の値を適当に定め、われわれに最もつごうのよい状況をもたらせたいという望みがもたれます。それを達成する方法がCyberneticsにほかならないのです。
>
## Observability
Observabilityを正しく理解することは難しいというか、標準的な正しさがまだない領域となっている。
昨年発刊された、この分野の英語の原著が邦訳されたので、読んでみた。著者はこの分野のSaaSベンダー(Honeycomb)のCTOなど。
[オブザーバビリティ・エンジニアリング](https://www.oreilly.co.jp/books/9784814400126/)
> 制御理論では、オブザーバビリティとは、外部出力の知識からシステム†3 の内部状態をどれだけうまく推測できるかの尺度として定義されています。
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> 簡単に言うと、私たちが考えるソフトウェアシステムの「オブザーバビリティ」とは、システムがど のような状態になったとしても、それがどんなに斬新で奇妙なものであっても、どれだけ理解し説明で きるかを示す尺度です。
>
モニタリング(監視) vs オブザーバビリティ
残念ながら客観性が薄く、著者らの主観的主張が目立つ技術書ではあるのだけど、モニタリング VS オブザーバビリティについてシンプルな見解を与えていることに気付いた。
<aside>
💡 従来のモニタリングが**集計後のデータ**をみるので探索可能な範囲がせまいので、問題をより深く調べるには、構造化イベントを基本単位とした集計前のデータに分解して探索できるようにする
</aside>
集計後のデータとは、例えば、クラウド上のアプリケーション(Webアプリケーション)へのリクエストを平均して、平均応答時間をデータとして記録する、といったことを指す。(メトリクス)
しかし、次の図のように本来はリクエストは異なるユーザーによって生成され、しかもシステム内部をリクエストが伝搬していく。Node3, Node4といった深い位置にあっても、どのユーザー、どのNodeからのリクエスト

| | モニタリング | オブザーバビリティ | |
| --- | --- | --- | --- |
| 目的 | Known unknownの発見 | Unknown unknownの発見 | |
| アプローチ | リアクティブ | プロアクティブ | |
| 対象とする障害モード | 予測可能 | 予測不可能 | |
| 対象とするシステム | インフラストラクチャ(システム) | サービス(ソフトウェア) | |
| 機能 | ダッシュボード / アラート | コア分析ループ | |
| テレメトリー | メトリクス(集計後データ) | 構造化イベントとイベントをつなぐトレース(集計前データ) | |
| データの性質 | 低カーディナリティ/ディメンション | 高カーディナリティ/ディメンション | |
| ストレージ | TSDB | 行ベースと列ベースのハイブリッド | |
概念は未整理だが、データの仕様とライブラリの標準化は「OpenTelemetry」としてかなり進んできている。
[OpenTelemetry](https://opentelemetry.io/)
## 最新の論文の考え方
中国清華大学 x TencentのNetMan Lab WWW’23 [CMDiagnostor: An Ambiguity-Aware Root Cause Localization Approach Based on Call Metric Data (aiops.org)](https://netman.aiops.org/wp-content/uploads/2023/02/CMDiagnostor_www_2023.pdf)
オブザーバビリティ(トレース)とモニタリング(メトリクス)の間をとるデータを対象に、ソフトウェア・システムの故障の原因を自動特定する研究。
CMD Call Metrics Data

https://twitter.com/yuuk1t/status/1627990705871396864
https://twitter.com/yuuk1t/status/1627992751026614272
https://twitter.com/yuuk1t/status/1628637638126342144
### ****地球以外にも高度な文明は存在するはずなのになぜ出会わないのか」という疑問をシミュレーションで解説****
[](https://gigazine.net/news/20221018-darkforestsim/)
- フェルミのパラドックスに対する仮説
- [三体](https://www.notion.so/0e683f14267e49abb765774ce6c7e495?pvs=21) ででてくる暗黒森林仮説:**文明は生存戦略のために他の文明を滅ぼしている**
前提1:ある文明が他の文明の存在を一方的に知ったとしても、相手文明とは物理的にも文化的にも深い隔たりがあると考えられるため、お互いに理解し信頼し合うことはできない
前提2:相手がどんなに技術的に劣っていたとしても、今後飛躍的に発展する可能性があるため、いつかこちらの存在に気づくかもしれない」というものです。
- シミュレーションによると強い文明が数個生き残る
- 文明の「可視性」属性(他者から見つかりやすい属性)は中立的
- まとめ
- 数十億年前の宇宙には多数の文明があふれていたものの、私たちはシミュレーションの後期に生きているために、他の文明に遭遇する可能性が低くなっているということが考えられます。
- 反対にシミュレーションの初期にいる可能性も十分にあり、滅ぼされた文明が残した隙間にいるだけかもしれません。
### 因果推論の科学
[科学の世界に革命をもたらしえる力──『因果推論の科学 「なぜ?」の問いにどう答えるか』 - 基本読書](https://huyukiitoichi.hatenadiary.jp/entry/2022/09/16/080000)
- 因果推論の大家 Judea Pearl先生の最近の書籍
- 冒頭しか読めてない
- 科学で因果を扱えるようになったのは、ここ数十年のこと
- 学会では因果を主張することはタブーだった(らしい)
- タバコは健康に悪いのか
- 因果を表現する数理的手段が昔はなかった
[確率と因果を革命的に架橋する:Judea Pearlのdo演算子 - Take a Risk:林岳彦の研究メモ](https://takehiko-i-hayashi.hatenablog.com/entry/20111222/1324487579)
- AIはまだ因果を扱えていない ⇒ 強いAIの要件は因果推論ができることでは?
はてなグループ/Groupad的Notion 情報の流通性を上げコミュニケーションを活性化させるNotionデータベース ]
## [[Infrastructure from Code]]
[[Framework-defined infrastructure]]
[『転スラ』や『葬送のフリーレン』を本当に「ファンタジー」と呼ぶべきなのかどうか考えてみた。 - Something Orange](https://somethingorange.jp/entry/fantasytoha)
## 忘れる読書 (PHP新書) | 落合 陽一 |本 | 通販 | Amazon
本を読む本 https://www.amazon.co.jp/dp/4061592998
[[Platform Engineering teamとstream-alined team間の距離は常に振動することが良好な状態となる]]
## 知のライブラリ化
Obsidianは「知」のライブラリ化を促進できる。「知」は社外も社内も含む。
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