- 主にCore Ranking B相当以上のもの巡回
- [http://portal.core.edu.au/conf-ranks/](http://portal.core.edu.au/conf-ranks/)
- A*(採択率4%)・A(14%)・B(26%)
- Unrankedの場合は、[Research.com](http://research.com/)のResearch Impact ScoreやResearch RankingをBの会議と比較してウォッチ対象に追加
- IEEE COMPSACやACM SACを1つの基準にしています
- OS・仮想化(VM・コンテナ)・ネットワーク・クラウド系を専門とする会議
- COMPSACやSACなど幅が広すぎる会議は除外して紹介
- ソフトウェア主体
- ストレージはあまり追えていません
## フルペーパー
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**Core Ranking A*/A: トップカンファレンス**
### ACM SOSP (**Symposium on Operating Systems Principles**)
- この分野における最高峰の会議
- 採択率は10%台
- 日本の研究機関で通すことはほぼ無い
- 徹底した評価・完了が強く求められる傾向
- ある意味トップジャーナルのようなポジションとも言える
- 著名なシステムの論文が掲載されてきた
- [The UNIX time-sharing system](https://dl.acm.org/doi/10.1145/800009.808045)
- [Dynamo: amazon's highly available key-value store](https://dl.acm.org/doi/10.1145/1323293.1294281)
- [The Google file system](https://dl.acm.org/doi/10.1145/945445.945450)
- [Xen and the art of virtualization](https://dl.acm.org/doi/10.1145/945445.945462)
### USENIX OSDI (**Symposium on Operating Systems Design and Implementation**)
- SOSPと並ぶ最高峰の会議
- SOSPと同様に採択率は10%台で、日本の研究機関で通すことはほぼ無い
- 会議名の通り、SOSPに比べて実装(Design and Implementation)のユニークさが重視される
- 昔はSOSPと交互に開催されていた(2年1回)が、ここ最近は毎年開催されている
- 著名システムの論文が多く掲載されてきた
- [Ceph: A Scalable, High-Performance Distributed File System](https://www.usenix.org/conference/osdi-06/ceph-scalable-high-performance-distributed-file-system)
- [Spanner: Google's Globally-Distributed Database](https://www.usenix.org/system/files/conference/osdi12/osdi12-final-16.pdf)
- [MapReduce: simplified data processing on large clusters](https://dl.acm.org/doi/10.1145/1327452.1327492)
- [Memory Resource Management in VMware ESX Server](https://www.usenix.org/conference/osdi-02/memory-resource-management-vmware-esx-server)
### ACM EuroSys **(The European Conference on Computer Systems)**
- 異常にレベルが高いSOSP/OSDIの受け皿のような特徴を持つトップカンファレンス
- SOSP/OSDIでRejectされた論文を受け付けるような日程調整がされている
- SOSP/OSDI/EuroSysで3大システム系トップカンファレンスというポジション
- 著名なシステムの論文
- [Autopilot: workload autoscaling at Google](https://dl.acm.org/doi/10.1145/3342195.3387524)
- [Large-scale cluster management at Google with Borg](https://dl.acm.org/doi/10.1145/2741948.2741964)
- [Borg: the next generation](https://dl.acm.org/doi/10.1145/3342195.3387517)
### USENIX ATC (**Annual Technical Conference**)
- SOSP/OSDI/EuroSysの受け皿のような特徴を持つトップカンファレンス
- 日本人で通したのは加藤真平先生(ティアフォー)ぐらい?
### ACM ASPLOS (Conference on **Architectural Support for Programming Languages and Operating Systems**)
- アーキテクチャとプログラミング言語・OSの境界分野
- 純粋なOS機能というよりはハードウェアアクセラレーションやサポート、仮想化などがメイン
- ハードウェアとソフトウェアに跨る
- e.g., ソフトウェアでサーバの電力消費量を削減
- FPGAやSmartNIC、RISC-Vなども活発
- 2023年のASPLOSにIIJが通している
### USENIX NSDI (**Symposium on Networked Systems Design and Implementation**)
- ネットワーク分野のトップカンファレンス
- ソフトウェアに近い部分がメイン
- 5G!光無線通信!みたいなコミュニティではない
- ソフトウェアルータやネットワーク仮想化などはもちろん、大規模分散システム、ネットワークの検証、解析、運用なども範囲
- 大規模なシステムソフトウェア・ミドルウェアで通信が絡んでいたら大体範囲に入る懐の広さ
- 論文の例
- [The Design and Implementation of Open vSwitch](https://www.google.com/search?q=The+Design+and+Implementation+of+Open+vSwitch&rlz=1C5CHFA_enJP1004JP1004&sxsrf=APwXEdc-NBXk-YwIw3ofP1phhU29vsYRog%3A1680794022672&ei=puEuZJ7SKNGS-AaW36OYCQ&ved=0ahUKEwievaXVxZX-AhVRCd4KHZbvCJMQ4dUDCBA&uact=5&oq=The+Design+and+Implementation+of+Open+vSwitch&gs_lcp=Cgxnd3Mtd2l6LXNlcnAQAzIFCAAQgAQyCAgAEIoFEIYDMggIABCKBRCGAzoKCAAQRxDWBBCwA0oECEEYAFDYAljYAmCdEmgDcAF4AIABgQGIAYEBkgEDMC4xmAEAoAECoAEByAEKwAEB&sclient=gws-wiz-serp#:~:text=Search%20Results-,The%20Design%20and%20Implementation%20of%20Open%20vSwitch,https%3A//www.usenix.org%20%E2%80%BA%20nsdi15%2Dpaper%2Dpfaff,-PDF)
- [Prism: Proxies without the Pain](https://www.usenix.org/conference/nsdi21/presentation/hayakawa)
- [Live Migration of Virtual Machines](https://www.usenix.org/legacy/event/nsdi05/tech/full_papers/clark/clark.pdf)
- [Scaling Memcache at Facebook](https://www.usenix.org/system/files/conference/nsdi13/nsdi13-final170_update.pdf)
### **IEEE CCGrid (International Symposium on Cluster, Cloud and Grid Computing)**
- クラウドと名がつく会議の中で一番レベルが高い
- クラウドに関するシステムソフトウェアからプライバシー、配置などのアルゴリズム、HPC系まで幅が広い
- 幅は広いが、レベルの高いシステムソフトウェア系論文も投稿されたりするので、査読は専門の人が揃っていそう
-
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**Core Ranking B/B相当: 難関国際会議**
### IEEE CLOUD (International Conference on Cloud Computing)
- Core Ranking Bだが、コミュニティの評価的にはAに近いB
- CCGridと同様に幅が広いが、同時に開催される会議やワークショップが多く、より規模が大きい
- 昨年度であれば、EDGE/ICDH(DIGITAL HEALTH)/ICWS(WEB SERVICES)/QSW(QUANTUM SOFTWARE)/SCC(SERVICES COMPUTING)
- 論文の投稿形式も多様
- Full Paper/Short/Work-in-Progres
- ある程度完成したものから構想まで色々な研究を見れる
### ACM SoCC (**ACM Symposium on Cloud Computing**)
- [Research.com](http://research.com/)のスコアではB相当だが、コミュニティの評価的にはAに近い
- IEEE CLOUDと同様に論文の投稿形式が多様
- Research/Industry/Vision/Work-in-Progress
- IEEE CCGridやCLOUDに比べてシステムソフトウェア系が少し多め
- Industryという投稿形式があるからか、実システムのプラクティスや実証研究も一定数発表される
### ACM VEE (**International Conference on Virtual Execution Environments**)
- 仮想化に特化した会議
- ACM ASPLOS併設
- 元々Core Ranking Aであったが、最近Bに格下げ
- VEE自体は論文を広く受け入れつつ、
トップカンファレンス的なポジションはASPLOSにということがあるのかもしれない
- 格は下がったが今でも難関国際会議であり、仮想化をやるなら必ずウォッチした方が良い
### IEEE/ACM UCC (**Utility and Cloud Computing**)
- Core Rankingでは Unrankedではあるが、その他の指標ではB相当
- Utilityとある通り、クラウドを利活用する研究が多め
- クラウドのシステムソフトウェア(仮想化やOS)なども論文募集のスコープに含まれているが、主流派ではない
- 実際ガチガチシステムソフトウェアの話をすると浮く
- 自分が発表した年はオートスケーリングのポリシーやリソース割当、エッジクラウド上での機械学習などが多かった
- 査読はそれなりにしっかり行われている印象があるが、必ずしもシステムソフトウェアの専門家に当たるわけではなさそう
- 欧米主体のコミュニティであるため、アジア系は非常に少ない
## ショートペーパー(ワークショップ)
### HotOS/HotCloud/Hot Storage(Workshop on Hot Topics in OS/Cloud/Storage)
- ワークショップでありながら、Core Ranking Aとトップカンファレンス扱い
- HotOSは単独開催、それ以外はUSENIX ATC併設
- Hot Topicsの名の通り、発表された論文を眺めるだけでコミュニティでの今のトレンドを掴める
### ACM APSys(Asia-Pacific Workshop on Systems)
- ワークショップではあるが、国際会議の併設ではなく単独開催
- Asia-Pacificではあるが、半分くらいは欧米から投稿
- アジア圏では中韓の名門大が大半(KAISTや清華大学、上海交通大学など)
- 日本の研究機関の論文は毎年1本程度と存在感は薄い
- APSys通せる研究室(先生)はだいたい固定化されつつある
- 採択率は30-40%台で、ワークショップにしてはレベルが高い
- 5ページではあるが、実装具合や評価、研究としての完成度までしっかりと査読される印象
- ワークショップではあるが緩やかなシェパーディングが行われる
- ポスターでも普通にRejectされる
- アジア圏のみならず、世界レベルでトップレベルのワークショップ
- ただ、開催年度によってレベルにブレが大きい
- レベルが高い年は、APSysの数年後にトップカンファレンスで発表されるものも多くある
- システム系トップカンファレンスの登竜門的存在