## Memo
## Memo with LLM
### 論文情報
- 論文のタイトル: LogAn: An LLM-Based Log Analytics Tool with Causal Inferencing
- 著者と所属: Pranjal Gupta, Karan Bhukar, Harshit Kumar, Seema Nagar, Prateeti Mohapatra, Debanjana Kar (IBM Research所属と推定)
- カンファレンス/ジャーナル名: Companion of the 16th ACM/SPEC International Conference on Performance Engineering (ICPE 2025)
- 発表年: 2025年
### 論文概要
LogAnは、障害のあるシステムやアプリケーションの挙動を分析するための初のLLMを活用した知的ログ分析ツールです。直感的なGUIベースのインターフェースを提供し、ログデータからエラーの手がかりやシグナルとなる関連情報、各種分析や要約を表示することで、ITエンジニアが重要な問題の特定と理解を支援します。LogAnは本格運用されており、IBM Software Supportで活用されています。
### 詳細解説
#### 問題設定
従来のログ分析では、大量のログデータから障害の根本原因を特定することが困難でした。特に複雑なシステムにおいては、ログの多様性と大量性から、手動での分析には限界がありました。LogAnは、LLMの能力を活用して、この問題に対処することを目的としています。
#### 提案手法
LogAnは以下の特徴を持つLLMベースのログ分析ツールです:
- **LLMベースの分析エンジン**: 大規模言語モデルを活用したログ分析機能
- **[[因果推論]]機能**: ログイベント間の因果関係を推論し、根本原因の特定を支援
- **直感的なGUI**: ユーザーフレンドリーなインターフェースでエラーの手がかりや重要なシグナルを視覚化
- **リアルタイム分析**: システムの障害条件下での挙動をリアルタイムで分析
#### 新規性
LogAnは、LLMを活用したログ分析において因果推論機能を組み込んだ初のツールという点で新規性があります。従来のルールベースや統計的手法とは異なり、LLMの言語理解能力を活用することで、より複雑なログパターンの理解と分析を可能にしています。
#### 実験設定
論文の詳細な実験設定については、PDFファイルが取得できないため、具体的なデータセットや評価指標の詳細は不明です。ただし、IBM Software Supportでの実運用データが報告されています。
#### 実験結果
LogAnは2024年5月以降の実運用において以下の成果を達成しています:
- **処理ケース数**: 1,376件のケースを処理
- **時間節約効果**: 支援エンジニアの8,094分(約135時間)の時間節約を実現
- **実運用での有効性**: IBM Software Supportで継続的に活用されている
この結果は、LogAnが実際の企業環境において有効性を実証していることを示しています。
## Abstract
LogAnは、障害のあるアプリケーションやシステムの挙動を分析するための初のLLM駆動型知的ログ分析ツールです。このツールは、ログデータからのエラーの手がかりやシグナルなどの重要な情報を表示する直感的なGUIと、ITエンジニアが重要な問題を特定し理解するのを支援するための各種分析・要約機能を特徴としています。LogAnは本格的に運用に配備され、現在IBM Software Supportで積極的に活用されています。2024年5月以降、1,376件のケースを処理し、支援エンジニアの8,094分の時間節約を実現しています。