## Memo ## Structure ### 1. Standpoints - タスクの放棄、最適目標設定、最適報酬スケジューリングを解析 ### 2. Contributions ### 3. Results ### 4. Methods ### 5. Discussions & Limitations ## Abstract 時間不整合とは、長期的な利益を得るために計画を立てたのに、短期的な利益との兼ね合いから計画と異なる行動をとってしまうという人間の行動の特性である。このような時間的不整合な行動は、目前の報酬を過大評価し、将来の報酬を過小評価する傾向である現在バイアスに起因すると考えられている。行動経済学では、現在バイアスと時間非整合性との関係を調べることが不可欠である。本論文では、一定期間内に目標に向かって前進するタスクにおいて、現在バイアスを持つエージェントの行動を分析するモデルを提案する。従来のモデルと異なり、本モデルではエージェントの状態遷移を解析的に記述することができる。この性質に基づき、我々は、現在バイアス下のエージェントに関する3つの重要な問題、すなわち、タスクの放棄、最適目標設定、最適報酬スケジューリングを解析する。その結果、現在進行形の偏りがタスク放棄の発生条件や最適な介入戦略にどのような影響を与えるかが明らかとなった。この結果は、現実世界におけるタスク放棄の防止やインセンティブによる介入を行う上で有意義なものである。 ## 1. Introduction