## Memo ## Memo with LLM ## Abstract クラウドサービスシステムにおいて、顧客は遭遇したサービスの問題をクラウドサービスプロバイダーに報告します。多くの問題はサポートチームで対応可能ですが、顧客の問題が容易に解決できない場合もあり、これにより顧客インシデントが発生します。顧客インシデントの迅速なトラブルシューティングは極めて重要です。このため、顧客インシデントは適切なチームに正確かつ迅速に割り当てる必要があります。当社の産業経験から、顧客インシデントと検出されたシステムインシデントを関連付けることで、顧客インシデントのトリエイジが改善されることが示されています。特に、7つの実際のクラウドサービスシステムを対象とした実証研究では、システムインシデントに関する追加情報(システムモニターによって生成されたインシデント報告)を活用することで、顧客インシデントのトリエイジ時間を平均13.1倍短縮できることが示されました。この観察結果に基づき、本論文では、顧客インシデントをモニター報告されたシステムインシデントに自動的にリンクする学習ベースのアプローチ「LinkCM」を提案します。LinkCMは、2つのリソースから関連情報を効果的に抽出する新たな学習ベースのモデルを採用し、大量のデータなしで高い性能を実現するための転移学習戦略を提案しています。実験結果から、LinkCMが正確なリンク予測を実現できることが示されました。さらに、実際の生産環境のクラウドサービスシステムにおける顧客インシデントのトリエイジ手順を支援する方法を示すケーススタディも提示されています。