[[テクノロジーマップ、技術カタログの在り方について]]のスライドp.11
論文とジャンクフード的資料との間の中庸をつく記事
- (1) 技術的に正確であること。
- (2) 広さと深さを兼ね備えていること。読み手が知らないことが豊富に書かれていること。
- (3) 日本語の文体は、一定の品質を満たしており、専門的で、厳密で、矛盾なく、程良く構造化されているものの、論文読解のような多大なエネルギーが要らない程度に適度に平易化・冗長化されているという、誠に絶妙なバランスを、うまく突いていること。
- (4) 内容は、単なる表面的な使い方や解説だけでなく、背後の概念や内部構造の仕組み、その技術を作った人々の思想が含まれていること。
- (5) アプリ等の高レイヤだけでなく、インフラやハードウェア等、物理・具体に近い話も含むこと。
- (6) ジャンク・フード記事 (How-to 記事) ではなく、咀嚼するのに少々苦労を要するものの、単位時間あたり摂取栄養素の量が多く、多様性に富み、読みながら味わう楽しさが読むことの苦労を超えて、つい夜中まで時間を忘れて自然に最後まで没頭して深く読んでしまう記事であること。
- (7) 書き手が技術集団の中で特に高い能力を有していそうであることが一瞥するだけでわかること。
- (8) 読み手の頭脳に何らかの新たな思考回路が形成される期待が感じられる記事であること。
- (9) 読み手が、「これはすごい」、「よくこんなことが実現できたものだ」と驚き、未来の仕事のやり方が変わる期待を得、自主的に周囲に伝道したくなるような内容であること。
- (10)技術的な内容に始終せず、人間的・社会的側面への革命的影響 (例: 技術が自組織内の政治的・権力的構造及び社会全体に与える影響) についても述べていること (読み手は、自らその技術を用いることにより、技術に基づく組織内の革新の一翼を担うことができる気分になる) 。
- (11)使い方・動作例が載っており、すぐに試してみたくなり、実際にすぐに試せること。
- (12)遊び心的な内容 (おもしろ文章、秘密の写真やこぼれ話) が、適度に点在配置されていること。