# The Bitter Lesson Original Article: [The Bitter Lesson](http://www.incompleteideas.net/IncIdeas/BitterLesson.html) Author: [[Rich Sutton]] AI研究の70年間から得られた最大の教訓は、計算能力を活用する汎用的な手法が、人間の専門知識を活用する手法よりも最終的に効果的であるというもの。これは[[ムーアの法則]]による計算能力の指数関数的な向上に起因する。 ### 主な教訓 * **計算の活用**: 探索(Search)と学習(Learning)という、計算能力を最大限に利用する手法が、短期的には人間の知識に基づく手法に劣るように見えても、長期的には必ず追い越す。 * **人間の知識の限界**: 人間の思考や知識をシステムに直接組み込むアプローチは、計算能力が向上した際のスケーラビリティに欠け、システムの進化を妨げる。 * **メタ手法の重要性**: 人間の思考様式を模倣するのではなく、計算と学習によってデータから複雑性を発見できる汎用的な手法を構築すべきである。 ### 具体的な事例 * **チェス**: 1997年に世界チャンピオンを破ったのは、人間の知識ではなく、大規模な深層探索に基づく手法であった。 * **囲碁**: 人間の知識を利用する初期の試みは失敗に終わり、探索と自己対局による学習がブレークスルーをもたらした。 * **音声認識**: 人間の知識に基づく特殊な方法よりも、統計的手法(HMM)や[[深層学習]]といった計算と学習に依存するアプローチが優位に立った。 ### 結論 AI研究者は、自身の持つドメイン知識をシステムに直接反映させたいという誘惑(Bitter Lesson)に耐え、計算能力の向上に伴って性能がスケールする汎用的な手法に注力すべきである。